当店ジャックロードの売り上げ年間ランキングにおいても、常に上位にランクインをしているタグ・ホイヤー。ビギナーから時計愛好家まで多くの方に人気のブランドです。そのなかでも、タグ・ホイヤーの上位に位置するのがカレラです。1963年に創業者エドワード・ホイヤーの曾孫である、ジャック・ホイヤー氏が陣頭指揮をとり、カレラは産声を上げました。
誕生から60年を超えたカレラは、シンプルな3針モデルからグローバルなシーンで活躍するGMTモデル、世界三大複雑機構のトゥールビヨンを備えたモデルなど、時計界でも屈指のラインアップを誇ることで知られています。今回はカレラの豊富なムーブメントに焦点をあてながら、その魅力を解説していきたいと思います。ぜひ、カレラを選ぶ際の参考になさってください。
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他のブランドとは異なるカレラの大きな特徴が豊富なバリエーションです。一般的には基幹ムーブメントと呼ばれる1種類を基に、バリエーションを展開します。
ところがカレラの場合は11種類(2024年6月時点)のムーブメントが展開されています。下記にそれぞれのムーブメントと機構をまとめましたのでご覧ください。
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ムーブメント名称:
cal.5
、
cal.7(3針)
、cal.9 機能:日付、曜日 パワーリザーブ:38時間(cal.5、cal.9)、56時間(cal.7) |
---|---|
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ムーブメント名称:
cal.7(GMT)
機能:日付、GMT パワーリザーブ:50時間 |
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ムーブメント名称:
cal.TH20-00
、
cal.ホイヤー02
、
cal.16
機能:日付、クロノグラフ(30分計、12時間計)、GMT パワーリザーブ:80時間(cal.TH20-00、cal.ホイヤー02)、42時間(cal.16) |
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ムーブメント名称:cal.TH20-07 機能:日付、クロノグラフ(30分計) パワーリザーブ:80時間 |
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ムーブメント名称:
cal.TH20-08
機能:日付、クロノグラフ(30分計、12時間計) パワーリザーブ:80時間 |
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ムーブメント名称:cal.TH20-06 機能:日付、レガッタクロノグラフ(15分計、12時間計) パワーリザーブ:80時間 |
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ムーブメント名称:cal.
cal.TH20-09
、
cal.ホイヤー02T COSC
機能:トゥールビヨン、クロノグラフ(30分計、12時間計) パワーリザーブ:65時間 |
多彩なムーブメントを展開していることがお分かりいただけたことでしょう。特にクロノグラフにおいては6種類のバリエーションをラインアップしています。
創業時からタグ・ホイヤーは計測に力を入れてきたブランドであることから、クロノグラフに関しては並々ならぬこだわりを持っていることがこのラインアップからも伝わるのではないでしょうか。
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ここからは機能別でカレラに搭載されるムーブメントを紹介していきます。自身のライフスタイルと予算に合わせたカレラを選んでみるのはいかがでしょうか。
また、それぞれのムーブメントの注目ポイントも記載しているのでご覧ください。
初めての機械式時計、結納返しと人生の節目で購入されるケースが多いのが3針モデルのカレラです。シャープなデザインに優れた機能性を兼ね備えたカレラとして知られています。当店ジャックロードの タグ・ホイヤー人気ランキング においても必ずといっていいほど、上位にランクインする定番モデルが展開されています。
カレラ3針モデルの基幹ムーブメントとして搭載されているのがcal.5です。バリエーションは日付表示と3針、日付・曜日表示と3針の2種類が用意。
現行モデルのベースムーブメントには、ムーブメントメーカーで製造されたものを、タグ・ホイヤーでモディファイしたものが搭載されています。裏ぶたからは自動巻きローターに「TAG HEUER」の刻印が誇らしげに刻まれているのが確認できます。
メーカー希望小売価格は30万円台後半~40万円台半ばから手に入れることが可能です。
2023年にエントリーラインとして新たにコレクション化されたのがcal.7を搭載するカレラ デイトです。cal.5を基にしつつ、約56時間ものパワーリザーブを誇る最新ムーブメントを備えます。
先行販売されているカレラ ツインタイムに搭載されるcal.7と同一の名称ですが、ムーブメントは別物です。
メーカー希望小売価格は30万円台後半~80万円台半ばのモデルがラインアップされています。
ここに注目
汎用ムーブメントの上位機種を基に作られているcal.7。特筆すべきはパワーリザーブが56時間に延長されている点で、実用性が向上されていることは大きな魅力につながるでしょう。今後、cal.5からcal.7へと置き換わる可能性も否めません。
先述している3針モデルと同様に根強い人気を誇るのがGMTモデル。タグ・ホイヤーはGMTモデルを"ツインタイム"と称します。2つの時間を1つの文字盤で表示させるGMTモデルは時差をまたいだ空間でのやり取りに重宝します。ほかにも24時間針を見れば簡単に午前、午後を判断することができるのも魅力です。
ツインタイムに搭載されるムーブメントはcal.7です。先ほど解説したcal.7と同一の名称ですがムーブメントは異なります。
cal.5をベースにGMT機構を付加させたcal.7は、50時間のパワーリザーブを誇る、カレラを代表するGMTモデルです。
ここに注目
現在となっては貴重になってしまったカレラのGMTモデル。cal.ホイヤー02でもGMTモデルはあるものの、スタイリッシュなカレラ キャリバー7 ツインタイム デイトの魅力は唯一無二の存在。今後も引き続き生産してもらいたいところです。
創業者エドワード・ホイヤーは精度に優れつつ、シンプルで低価格なクロノグラフを作ることを目標に掲げていました。そして、1887年にクロノグラフの動力を制御する「振動ピニオン」の開発に成功します。この「振動ピニオン」は画期的な発明であり、現在のクロノグラフ機構にも大きな影響を与えています。
他にも1969年にブライトリング、ハミルトンなどと共に開発した自動巻きクロノグラフ(cal.11)と、クロノグラフの歴史にタグ・ホイヤーは大きく関わってきたのです。
現在、タグ・ホイヤーのクロノグラフはデザイン上で見ると縦3つ目と横3つ目が存在します。縦3つ目は汎用ムーブメントをベースとしたもの。対して、横3つ目は自社製ムーブメントに分けることができます。
先ほどご紹介したcal.5、cal.7と同様に汎用ムーブメントをベースとしたcal.16。日付表示のみと日付・曜日表示の2種類が搭載されています。ひと昔前はカレラ タキメータークロノグラフとして大ヒットしました。
計測の視認性に優れる縦3つ目のレイアウト
インダイヤルが縦3つ目に配置された3カウンターの表示に、3時位置に日付もしくは日付・曜日表示が備わるレイアウトが特徴です。12時位置は30分積算計、6時位置には12時間計が備わります。
メーカー希望小売価格では60万円台前半からとなり、クロノグラフのエントリーラインとして根強い人気を誇ります。
ここに注目
縦3つ目でありながら、計測カウンターにシルバーリングを付けることで、計測の視認性を高めたデザインは当時多くの人気を集めました。長きにわたり生産されている汎用ムーブメントをベースとしているだけに、安定した精度と優れた耐久性を誇ることも魅力です。
2018年に開発されたcal.ホイヤー02はタグ・ホイヤーが自社開発したムーブメントです。前身のcal.ホイヤー01では縦3つ目に配置された3カウンターでしたが、このcal.ホイヤー02からは横3つ目の配置にレイアウトが変更されています。cal.ホイヤー02はGMT機構付きも存在していますが、名称は変わりません。
横3つ目にレイアウトされたインダイヤル
3時位置は30分積算計、9時位置は12時間計が備わり、6時位置には小径のスモールセコンド(秒針)がレイアウト。計測のしやすさを重視した実用性の高いデザインです。
パワーリザーブは80時間とクロノグラフムーブメントとしては長い持続時間を誇ります。
現行タグ・ホイヤーの上位に位置するクロノグラフモデルであることから、メーカー希望小売価格は70万円台後半から、300万円弱と幅広いバリエーションが展開されています。
ここに注目
先代のcal.ホイヤー01を改良して誕生したcal.ホイヤー02。自社製ムーブメントとして、同社の主力上位ムーブメントとしても知られているでしょう。垂直クラッチ、コラムホイールを皮切りに、モダンなデザインとの組み合わせはタグ・ホイヤーの真骨頂ともいうべき斬新なムーブメントです。予算の都合が許すならば、cal.ホイヤー02搭載モデルがおすすめです。
2023年にcal.ホイヤー02を改良して誕生した新世代クロノグラフムーブメントがcal.TH20-00です。評価の高い80時間パワーリザーブはそのままに、巻き上げ効率や内部構造の変更が行われました。自動巻きローターのデザインもタグ・ホイヤーロゴを模した形状に変更されているのが外観上の特徴です。
12時位置に日付表示が収まる
インダイヤルのレイアウトも従来のcal.ホイヤー02を踏襲。日付表示はモデルによって異なり、12時位置のものと6時位置のものが用意されています。
登場して間もないことから、現在は4型のラインアップに留まるものの、今後はcal.ホイヤー02から置き換わることは間違いありません。メーカー希望小売価格は80万円半ばから展開されています。
ここに注目
カレラ60周年を記念して誕生した新世代ムーブメントがcal.TH20-00です。ブラッシュアップした新世代ムーブメントは今後、タグ・ホイヤーの主力ムーブメントとして搭載されていくことになるでしょう。80時間パワーリザーブをはじめ、cal.ホイヤー02の実用性はそのまま継承されています。まだ、ラインアップは少ないですが、今後搭載モデルが増えてくれば選ぶ愉しみも増えることでしょう。
2023年にカレラは誕生60年目を迎えましたが、それと同じく60年目を迎えたスポーツカーがポルシェ911です。近年、パートナーシップを結ぶ両社のコラボモデルが新たに誕生しました。それがこちらのカレラ クロノスプリント ポルシェ Ref.CBS2040.FC8318。搭載されるムーブメントは、cal.TH20-08です。
1963年に発表された初代ポルシェ911の0から100km/hの加速は9.1秒を叩き出し、その俊足ぶりは大きな話題を呼びました。cal.TH20-08では、その9.1秒のスピードをクロノグラフ針で再現。
赤いスケール部分のみ、クロノグラフ針が加速する動きを見せる
クロノグラフを作動させると、9.1秒まで勢いよくクロノグラフ針が作動します。その動きはポルシェ911の加速といっても過言ではありません。
その後12時位置までは通常の動きに戻るものの、12時位置から4時位置(上記画像の赤くカラースケールが入るところ)までは何度も、その加速が堪能できます。
このユニークな動きはこのモデルのみに与えられた特権ともいえるでしょう。
ここに注目
先代のcal.ホイヤー02の特徴の1つが優れた汎用性です。その特徴は最新作のcal.TH20-00にも引き継がれており、こちらのcal.TH20-08ではクロノグラフの動きにギミックが施されています。このクロノグラフの動きは唯一といっても過言ではありません。ポルシェとの強固なパートナーシップにより実現した唯一無二のムーブメントという理由だけで十分購入に値する価値があります。
時計好きなら1度は耳にしたことがある「世界三大複雑機構」。パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)、ミニッツリピーター、そしてトゥールビヨン。いずれも複雑機構ゆえに一千万円を大きく超えることも珍しくありません。
その複雑機構であるトゥールビヨンを搭載しながらも100万円台(2016年当時)のメーカー希望小売価格を実現したのがタグ・ホイヤーです。
当時は少数生産のメーカーでも価格破壊で見られたものの、大手メーカーのタグ・ホイヤーが手掛けたことで、大きな話題を呼びました。
一次的な話題では終わらず、現在も変わらずトゥールビヨンをラインアップし続けています。
先ほどお伝えした通り、2023年にカレラは誕生60年目のメモリアルを迎えています。そこで、新たにそれまで基幹ムーブメントとして多くのカレラを担ったcal.ホイヤー02を進化させたcal.TH系をリリース。そのトゥールビヨン版がこちらのcal.TH20-09です。
巻き上げ効率を向上させたことが大きな進化で、それまでの65時間パワーリザーブ、COSCクロノメーターも従来通りの高精度を誇ります。
6時位置に収まるトゥールビヨンは、その個性的なデザインと大きさに目を奪われる
登場したばかりのcal.TH20-09を搭載するのが、カレラ トゥールビヨン クロノグラフ Ref.CBS5010.FC6543。ドーム型サファイアクリスタル風防をケースの縁まで広がる、グラスボックスを備えた話題のモデルです。
ベゼルを取り払ったことで、インダイヤルやトゥールビヨンの視認性が大きく向上しています。
ここに注目
タグ・ホイヤー最新鋭のトゥールビヨンであるcal.TH20-09。コスパばかりが注目されるものの、その仕上げも優れたものです。搭載するカレラ トゥールビヨン クロノグラフ Ref.CBS5010.FC6543は、100m防水のスペックを備えているため、日常で使用できる耐久性を誇るトゥールビヨンとしての側面も持ち合わせています。
2016年に100万円台で購入できるトゥールビヨンとして大きな話題を集めたタグ・ホイヤー。ムーブメントは当時の同社主力であったcal.ホイヤー02を基にトゥールビヨンが与えられた、cal.ホイヤー02T COSCです。
一般的にトゥールビヨンのみを搭載することが多いなか、タグ・ホイヤーはクロノグラフと組み合わせました。クロノグラフに並々ならぬこだわりを持つ同社ならではといえるでしょう。
cal.TH20-09と同様に6時位置に鎮座するトゥールビヨン
6時位置に大きく設置されたトゥールビヨンはフライング・トゥールビヨンと呼ばれ、ブリッジが文字盤に固定されていません。そのため、空中に浮遊しているかのような視覚効果を愉しむことができます。
ここに注目
後継機のcal.TH20-09が登場しているものの、現在もその実力は一級品であるcal.ホイヤー02T COSC。搭載するカレラ キャリバー ホイヤー02T トゥールビヨンのデザインがスポーツウォッチに特化したデザインであるため、タグ・ホイヤーの持つスポーツウォッチの雰囲気を求めるのならば、購入の選択肢はこちらに軍配が上がります。2次流通市場においては100万円台前半で手に入れられることも珍しくありません。
いかがでしたか?
今回はカレラのムーブメントに焦点をあてて解説しました。時計のムーブメントは自動車でいえばエンジンと同じです。それぞれのコンセプトにあった特色があるため、ムーブメントを知ると時計選びの愉しみがまた1つ増えると思います。ぜひ、参考にしてみてください。
当店ジャックロードには、今回ご紹介したカレラ以外にも、多くの腕時計を取り扱いしています。ぜひ、お気に入りの1本を見つけてみてはいかがでしょうか?
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※店内の在庫は常に変動しております。来店にて見たいモデルが決まっている場合、事前に店舗へ在庫を確認の上お越しいただくことをおすすめしております。
また、ジャックロードは店舗に直接ご来店いただくことが難しいお客さまにも快適なショッピング体験をご提供するべく、オンラインストア事業に力を入れております。オンラインストア限定のサービスやクーポンもございますので、ぜひあわせてご利用ください。
当店の大手ショッピングモールにおける受賞歴は
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ここに注目
タグ・ホイヤーの中核を成すといっても過言ではないcal.5。カレラ以外にも、アクアレーサー、フォーミュラ1にも搭載されているムーブメントです。パワーリザーブが38時間と現代の基準からすると多少短いものの、安定した精度を誇る汎用ムーブメントの代表格です。