世界五大ジュエラーの一角であり、時計においても世界初の男性用腕時計を誕生させたことでも知られるカルティエ。ジュエリー、時計の両分野でその地位を確立している稀有なブランドとして知られています。そんなカルティエはサントス、タンク、パシャなど、多くの代表的な時計コレクションを世に送り出してきました。
その一方であらゆる理由により、残念ながら廃番(生産終了)になったコレクションやモデルも少なくありません。今回はそんな廃番になったカルティエ時計のなかでも、現在も変わらず高い人気を誇るモデルをご紹介していきたいと思います。ぜひ、最後までご覧ください。
カリブル ドゥ カルティエ Ref.W7100051
2020年に生産を終えたカリブル ドゥ カルティエ
廃番とは販売不振やコレクションの整理が主な理由で生産を終えてしまうことです。時計業界では廃番のほかに生産終了や、ディスコン(discontinued)とも呼ばれています。
新作発表のように大々的にプロモーションされるものではないため、「公式サイトから消えている=廃番」となります。廃番は新しく作ることをやめただけであり、商品が市場に残っていれば新品の状態で入手できる可能性もあります。
廃番になるものは、長期間生産されたものから、早いものでは1年未満で廃番されることも珍しくありません。例えば、2024年にロレックス
コスモグラフ デイトナ ル・マン
が1年未満で生産を終えたことは大きな話題になりました。このような話題性のあるものにおいては、二次流通市場にてプレミア価格で推移することも珍しくありません。
中古・リユースを専門に取り扱う販売店やECサイト、当店 ジャックロード のような並行輸入店であれば、カルティエの廃番時計を手に入れることもできます。おすすめしたいのはメンテナンスのフォローが対応できるショップです。修理業者と提携しているショップであれば、購入後の不具合においてもサポートしてくれるため安心です。
惜しまれつつも廃番となったコレクションやモデルですが、二次流通市場では手に入れやすいものも存在します。ここからは現在も比較的流通量が多いカルティエ時計の廃番コレクション、モデルをご紹介いたします。
2010年にカルティエ初の男性向けコレクションとして大々的にプロモーションされたカリブル ドゥ カルティエ。カリブルとはフランス語で"キャリバー"を意味しており、カルティエの自社開発ムーブメントが搭載されていることから、ネーミングされました。
それまでのカルティエは専門メーカーが生産するムーブメントを搭載していましたが、カリブル ドゥ カルティエではそのイメージを払拭することを想定していたのかもしれません。
2020年に公式サイトから姿を消すまでに、さまざまなバリエーションが登場しています。定番の2針、スモールセコンドをはじめ、クロノグラフ、ダイバーズ。素材にはステンレススチール、コンビ、ゴールドと多くのカリブル ドゥ カルティエファミリーが展開されていました。
二次流通市場では男性のイメージが強いブラック文字盤に人気が集中しており、価格も高めの傾向です。予算に限りがある場合はシルバー文字盤を狙うのがよいでしょう。また、レアなブラウン文字盤も存在しています。市場流通価格は30万円台後半から手に入れることができます。
※2024年7月現在
カリブル ドゥ カルティエ
2針、スモールセコンド
カリブル ドゥ カルティエ
2針、スモールセコンド
カリブル ドゥ カルティエ クロノグラフ
カリブル ドゥ カルティエ ダイバー
2002年にカルティエの名作トーチュをモチーフとしつつ、ボリュームを持たせた有機的なデザインが与えられたロードスター。スポーツカーをイメージさせる優雅なラインを備え、当時は多くの男性ユーザーから人気を博しました。後にレディース向けのミニサイズやピンク文字盤も登場しています。
トーチュ ウォッチ LM Ref.WGTO0003
モチーフとなったトーチュ
ロードスターの特徴はデザイン以外にも、工具を必要とせず簡単にストラップとブレスレットを交換できる、「クイックスイッチ」システムが搭載されていたことです。現在のカルティエに多く採用されているシステムですが、ロードスターはその先駆けといっていいでしょう。
バリエーションは3針、クロノグラフ、GMTが存在し、素材はステンレススチール、コンビ、ゴールドが展開されていました。クロノグラフはサブダイヤルが楕円形のユニークなデザインが採用されています。
2010年にはベゼルにADLC(Amorphous Diamond Like Carbonの略。カーボン素材の表面に硬度強化が加えられた)加工、ラバーストラップを装備したスポーティーモデルのロードスターSが追加されています。市場流通価格は30万円台前半から手に入れることができます。
※2024年7月現在
カルティエのアイコニックなデザインで知られるタンクはさまざまな派生モデルが登場しています。こちらのタンク ディヴァンもその1つ。フランス語で「長椅子」を意味する、唯一無二の横長デザインが目を惹きます。幅広のレザーストラップが組み合わされ、バングルの雰囲気が感じられる個性的なスタイルが採用されていました。
ケースにダイヤモンドをセッティングしたジュエリーモデルから、ミニ タンク ディヴァンとネーミングされたレディースモデルまで展開されていました。市場流通価格は20万円台前半から手に入れることができます。
※2024年7月現在
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それまでの38mmから大型化されたパシャに加わったのがパシャ シータイマーです。ケースサイズとともにデザインの象徴でもあるりゅうずが大型化されたことや、ラバー素材を取り入れたバリエーションの追加と、スポーティーな雰囲気を強調しました。現行のパシャ ドゥ カルティエでは目にすることのないスポーティーなデザインは、廃番となった現在でも根強い人気を誇ります。
パシャ38mm(右)と比較し、パシャ シータイマー(左)はりゅうず、ベゼル、ラグの形状が堅牢なデザインに変更されている
バリエーションはブラック、シルバー文字盤、メタルブレスとラバー、さらにゴールドモデルにはレザーストラップが用意されていました。クロノグラフモデルには、楕円形の個性的なサブダイヤルが採用されています。メンズサイズの市場流通価格は20万円台後半から手に入れることができます。
※2024年7月現在
パシャ シータイマー
パシャ シータイマー クロノグラフ
パシャ シータイマー クロノグラフ
パシャ シータイマー クロノグラフ
それまでカルティエの時計といえばゴールドモデルのみが展開されていたものの、ユーザーの裾野を拡大するために35mmサイズのステンレススチール素材を市場に投入します。それがパシャCです。
エントリーモデルらしく、りゅうずトップの貴石が省かれ、ブレスレットもシンプルな構造にすることで低価格を実現。世界中で大ヒットを博しました。エントリーモデルの3針+日付表示とメリディアンのサブネームが付くGMT、最上位にクロノグラフが展開されていました。
1995年から20年以上にわたり生産されていたロングセラーモデルだけに、何度かマイナーチェンジが行われています。エントリーモデルの3針+日付表示では、初期、中期、後期が存在しています。
パシャCの初期モデル
最初期(左)はレイルウェイミニッツトラックがなく、インデックスもバーのみとシンプル。その後、外周にレイルウェイミニッツトラックが備わり、3.6.9.12がアラビアインデックスに変更。パシャシリーズ共通のデザインとなります。
パシャCの中期(左)、後期(右)モデル
中期には6時位置にラージデイト(ビックデイト)が備わるものの、後期モデルでは4時位置に日付表示が移動。初期モデルと同様の位置に移動したものの、拡大鏡は未装備。レイルウェイミニッツトラックはセンターに移動しており、上位モデルのパシャ38mmと同デザインを採用しました。
GMTモデルのメリディアンは文字盤の背景に地球を模したデザインが入ります。世界各国を飛び回るグローバルな雰囲気が感じられるこのデザインは、他のカルティエにも存在しない唯一無二として、現在も人気が高いモデルです。シルバー、ブラック文字盤の他に、レディース向けとして期間限定で生産されたクリスマス限定モデルがあります。
パシャC クロノグラフの前期(左)と後期(右)
クロノグラフは前期、後期があり、後期型はタキメーターが備わります。他にも前期型は文字盤の背景にグリッドを模したデザインや、アワーインデックスがドット形状であることが大きな相違点です。
パシャCはベストセラーモデルだっただけに市場流通も多いため、好みのモデルを選ぶことが可能です。ケースサイズが35mmのため、性別を問わず着用できることから、シェアウォッチとしても愉しめることも人気の要因といえます。
1985年にコレクション化されたパシャ(現在のパシャ ドゥ カルティエ)のルーツは防水時計です。りゅうずにキャップを被せる独自の防水機構を備えて登場しました。当初はゴールド素材のみで展開されていたものの、後にステンレススチール、プラチナベゼルを備えたパシャ N950とバリエーションが拡充されていきます。
パシャ38mmのグリッド。初期(左)はフラット、後期(右)はドーム状のデザインが採用
パシャ38mmの象徴的な装備がグリッドです。風防を保護するグリッドプロテクターは初期はフラットな形状で、後期はドーム型形状(コンベックスグリッド)へと変更されています。
グリッドを押し込みながら回転させるだけで着脱が容易だったことから、好みで付け替えを愉しめる仕様でした。レディースモデルではグリッドにダイヤモンドを埋め込むラグジュアリー仕様も登場しています。
カルティエ パシャ32mm Ref.-
グリッドプロテクターにダイヤモンドが埋め込まれたレディースモデルのパシャ
仕様は3針+日付表示をはじめ、24時間計+パワーリザーブ、クロノグラフが展開されており、いずれも人気を博しました。現在はパシャ ドゥ カルティエとして、35mmと41mmが展開されていますが、38mmはその絶妙なケースサイズに現在も根強いファンが多くいるモデルです。
いかがでしたか?
すでに生産を終えたカルティエ時計の魅力は伝わったでしょうか?生産を終えても、その魅力は未だ失われていませんよね。今回、ご紹介したカルティエ時計であれば、まだ二次流通で手に入れることが可能です。ぜひ、選択肢の1つとして考えてみてはいかがでしょぅか?
当店ジャックロードには、今回ご紹介したカルティエの時計以外にも、多くの腕時計を取り扱いしています。ぜひ、お気に入りの1本を見つけてください。
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半個室の商談スペースもあり、小さなお子さま連れのお客さまもゆったりとご覧いただけます。お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。
※店内の在庫は常に変動しております。来店にて見たいモデルが決まっている場合、事前に店舗へ在庫を確認の上お越しいただくことをおすすめしております。
また、ジャックロードは店舗に直接ご来店いただくことが難しいお客さまにも快適なショッピング体験をご提供するべく、オンラインストア事業に力を入れております。オンラインストア限定のサービスやクーポンもございますので、ぜひあわせてご利用ください。
当店の大手ショッピングモールにおける受賞歴は
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Ref.W7100016