パテック フィリップ(PATEK PHILIPPE)といえば、時計業界でも最高峰と目される老舗高級時計メーカーです。腕時計に詳しくない方でも耳にしたことがあるのではないでしょうか。なかでも今回は、ラウンドタイプのシンプルなデザインで知られる定番モデルの1つ、カラトラバに注目。その特徴について、おすすめのアイテムとともにご紹介いたします。
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パテック フィリップの創業は1839年。アントワーヌ・ノルベール・ド・パテックとフランソワ・チャペックによって創立されました。当初社名はパテックチャペック社でしたが、1932年に現在のパテック フィリップ株式会社に社名を改めました。ちなみにフランソワ・チャペックは独立し、自身のブランドを設立。近年、フランソワ・チャペックの志を受け継いだ愛好家によって時計ブランド「チャペック(CZAPEK)」として復興しています。
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パテック フィリップは独立したマニュファクチュールとして専門家が世界最高峰と認めるタイムピースを開発し続け、100件以上の技術特許を取得。オーデマ ピゲ、ヴァシュロン・コンスタンタンとともに世界三大時計ブランドの1つに数えられています。ヴィクトリア女王やローマ教皇といった王侯や貴族のほか、フランツ・リストやトルストイ、チャイコフスキーといった芸術家らに愛されてきました。現在でも数多くの著名人の愛用者がいることで知られています。
カラトラバは、そんなパテック フィリップの定番モデルの1つでシンプルな丸型デザインの腕時計です。「シンプル」と形容されることが多いカラトラバですが、立体的なインデックスといい、ドフィーヌ型(ドーフィン、ドルフィン)針といい、無駄を排して極限まで視認性を高めたデザインは、1932年に誕生したときから不変といわれ「ドレスウォッチの完成形」とも称されます。
カラトラバの名は、12世紀にイベリア半島でイスラム兵と戦いを交えたスペインのカラトラバ騎士団に由来しています。騎士団のシンボルマークである十字架をモチーフにしたロゴマークがりゅうずにあしらわれているのはそのためです。世界中の腕時計ファンの羨望を集めるカラトラバは、永遠のエレガンスを体現するパテック フィリップの代表作にふさわしい名作といえるでしょう。
カラトラバにはさまざまなモデルがあり、微妙なデザインの違いがあります。ここでは外見やムーブメントなど、それぞれの特徴についてご紹介していきましょう。
無駄がないデザインとされるカラトラバのなかでも、3針カラトラバは純粋な装飾と呼べるものが完全に省かれています。立体的なインデックスと針、そしてデイト表示と、必要最低限のものだけをダイヤルにのせ、時刻を知ることに特化した腕時計の代名詞のようなモデルです。
パテック フィリップ カラトラバ Ref.5296G-010
18Kホワイトゴールドケースに黒いレザーベルトを組み合わせたスタイリッシュなモデル
パテック フィリップ カラトラバ Ref.5296R-010
18Kローズゴールドケースにブラウンのレザーベルトをあわせた優雅なモデル
流線型のラグがベルトからフェイスにかけてなめらかな曲線を描き、クラシカルな風合いは完成度の高さを誇示しています。これほどまでに美しく、また視認性に優れた腕時計を他に見つけるのは難しいでしょう。シースルーバックを備え、自動巻ムーブメント「cal.324SC」の繊細な動きを堪能することができます。
6時位置にスモールセコンドを搭載したモデルも、カラトラバを代表するデザインです。惜しくも生産終了となってしまいましたが、現在でも根強い人気を誇っています。表情がすっきりしていて、デイト表示があるタイプに比べてダイヤルデザインに統一感が感じられるのが特徴です。シンプルなぶん、美しい流線型のラグが際立つように見えます。
洗練されたスタイルが魅力のカラトラバですが、なにもシンプルなモデルばかりではありません。
パテック フィリップ カラトラバ Ref.6006G-001
キャリバー240誕生40周年記念モデル
こちらのカラトラバは、ポインターデイトとスモールセコンドを搭載したモデル。流線型のラグなど、カラトラバのDNAを継承しつつも、インデックスにアラビア数字を用いるなど他のカラトラバとは一線を画すモダンなデザインが特徴です。
モノトーンのダイヤルにポインターデイト針先端の赤い三角形がアクセントになった18Kホワイトゴールドケースの「キャリバー240誕生40周年記念モデル」、ポインターデイト針の三日月形の装飾がユニークな18Kローズゴールドケースのモデル、どちらにもマイクロローターが採用されており、自動巻ムーブメント「cal.240 PS C」の動きを堪能できます。
パテック フィリップ カラトラバ Ref.5297G-001
随所にダイヤモンドをあしらったカラトラバ
ただでさえ高級感のあるカラトラバですが、よりいっそうラグジュアリーな質感をお求めの方には、ベゼル&インデックスにダイヤをあしらったモデルがおすすめです。ブラックのダイヤルとベルト、ホワイトゴールドのケースと控えめな配色なのでこれ見よがしなところがまるでなく、驚くほど華やかなのにどこまでもシックな表情が印象的です。
アラビア数字インデックスにスモールセコンドを組み合わせたこちらも、人気が高いモデルです。圧倒的な存在感があるのは、ケースにプラチナが使用されているからでしょう。ブレゲ数字インデックスの字体と針のデザインに一体感があり、奥ゆかしささえ感じられる逸品です。
カラトラバにはパイロットウォッチもラインアップ。ケース径は42mmと大ぶりで、黒いダイヤル&夜光付のアラビア数字インデックスを採用。スポーツウォッチらしい佇まいですが、実際に手にとるとパテック フィリップらしい高級感を覚えます。普通のスポーツウォッチでは満足できない方におすすめです。文字盤上の「LOCAL」と「HOME」は、予め設定しておけば出発地と現地の昼夜を窓で表示することが可能です。
カラトラバのなかでも名作として知られるのがオフィサーです。オフィサーが誕生したのは、第一次世界大戦の時代。当時、塹壕で指揮を執っていた将校(オフィサー)が素早く時刻を確認するために、蓋のついた懐中時計にラグを取り付け、ベルトをつけられるようにしたのが始まりといわれています。現在では蓋がついたものがほとんど見られなくなったため、開閉式ケースバックモデルの希少価値が高まってきました。
左から18Kホワイトゴールドケース/18Kローズゴールドケース/18Kイエローゴールドケース
ダイヤル中央のギョーシェ彫りとリンクするくさび型のインデックスが美しく、いつまでも眺めていたくなります。
こちらの18Kホワイトゴールドケース、18Kローズゴールドケース、18Kイエローゴールドケースを採用したモデルは、それぞれ開閉式ケースバックモデルを搭載。
インデックスがブレゲ数字のオフィサー
ブレゲ数字インデックス&ブレゲ針が採用されたモデルもあります。新雪のようにまっさらなダイヤルが美しいプラチナケースモデルは、6時位置にスモールセコンドを搭載。精悍な顔立ちとカラトラバらしい視認性の高さが魅力です。18Kローズゴールドモデルは、6時位置にデイト表示と開閉式ケースバックを備えます。
ティファニーとともにダブルネームを冠した希少なモデルもあります。実はパテック フィリップとティファニーの関係は古く、ティファニーに対して懐中時計の供給を行っていた19世紀にさかのぼります。その後もティファニーがムーブメント製造工場をパテック フィリップに売却したり、銀行家がティファニーに依頼した史上一番複雑な時計の製造を請け負ったりするなど良好な関係が続き、ティファニーはパテック フィリップがダブルネームを許可する唯一のブランドとなっています。
歴史あるモデルだけに、カラトラバには魅力のあるヴィンテージモデルも少なくありません。ここではカラトラバのヴィンテージモデルをご紹介いたします。
パテック フィリップ カラトラバ Ref.96
たとえばこちらは、永世定番といわれるRef.96の型番が与えられた通称「クンロク」 のなかでも、琺瑯(ほうろう)ダイヤルが採用された希少なモデル。ケースのゴールドとダイヤルの白、針のネイビーのコントラストがこのうえなく美しい名品です。
パテック フィリップ カラトラバ Ref.96
こちらも「クンロク」。非常に玉数が少ないといわれるステンレスケースを採用したモデルです。自社製12型ムーブメント「Cal.12-120」を搭載した名機中の名機です。
パテック フィリップ カラトラバ Ref.2537
珍しいツイストラグが採用されたカラトラバです。名キャリバーとして名高い「cal.12-400」を搭載したマニア垂涎のモデルです。
パテック フィリップ カラトラバ Ref.3445
こちらは、希少な18Kゴールドのスクリューバックケースのモデル。ラグ、インデックス、針全てに直線的なデザインが採用され、いかにもヴィンテージらしい圧倒的な存在感を放ちます。
初めてのセンターセコンド専用設計である「Cal.27SC」を搭載した18Kホワイトゴールドケースモデル 。デザインだけでなく配色にも無駄がない一級品です。この大型ケースの型番570のカラトラバは、ヴィンテージ市場でとくに人気が高く、コンディションの良いものに出会うのが難しくなってきています。
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いかがでしたか?
無駄のない洗練されたデザインで、パテック フィリップのなかでもとくに人気が高いカラトラバ。腕時計は星の数ほどありますが、これほど存在感がありながら、使いやすいモデルを見つけるのは難しいはずです。ジャックロードでは今回ご紹介したモデル以外にも多数のカラトラバを取り揃えています。ぜひ、この機会に永遠のクラシックを手に入れ、エレガンスの極みを実感してみてください。
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