太陽の日差しを用いて電力に変換する太陽光発電(ソーラー発電)は現在の社会では多岐にわたって活用されています。今では一般家庭においても屋根に太陽光パネルを設置して、電気代をまかなっている方も多いのではないでしょうか。
自然の力を動力源として使用し、環境にも優しいことで知られる太陽光発電(ソーラー発電)。時計においても1つのジャンルとして存在し、人気を集めています。
ソーラー腕時計といえば今までは安価な印象が強く、国産ブランドの独壇場ともいえましたが、近年ではカルティエやタグ・ホイヤーもリリースしはじめています。
今回は、いま注目を集めるソーラー腕時計について紹介していきましょう。
ソーラー腕時計の歴史は、1972年まで遡ります。ラーゲンセミコンダクター(RAGEN SEMICONDUCTOR INC.)社が発売したSYNCHRONAR(シンクローナ)2100が世界初のソーラーセルを搭載したLEDウォッチとして誕生したのが始まりです。その後、1976年にシチズンがアナログ式光発電時計を発売し、翌年にはセイコーがソーラー発電時計を発表します。
当初は最新テクノロジーだったことから高価であったものの、1990年代以降は光エネルギーから電力への変換効率の上昇やそのシンプルなメカニズムによって、ソーラー腕時計は広く普及。近年では腕時計のエントリーモデルとしてもその地位を確立しています。
ソーラー時計の魅力としてあげられるのが、太陽光を蓄電させることで時計を稼働させられるということ。機械式時計のようにりゅうずを巻く必要や腕を動かす必要がありません。
他にも電池で稼働するクオーツ時計の場合、使用していない状況でも時計は動き続け電池を消耗させてしまいます。ソーラー時計においてはパワーセーブ機能(※)が付いているため、エネルギのー消費が抑えられるのもメリットとしてあげられるでしょう。
※パワーセーブ機能とは
文字盤に光が一定時間当たらないと一時的に時計の針が止まり、節電状態に。光をあてるとパワーセーブ機能が解除され、通常時に戻ります。蓄電したエネルギーを無駄なく使用できる賢い機能といえます。
ソーラー腕時計は太陽光を文字盤上のソーラーパネルに蓄電し、その力で時計を駆動させます。電波ソーラーも同じ仕組みですが、標準電波を受信することで、時刻を自動的に合わせることができる便利なシステムです。それぞれの特徴を下記にまとめましたのでご覧ください。
太陽光を取り込み駆動するソーラー腕時計。実は、間違った認識をされている場合も多いです。その1つが、ソーラー腕時計は電池交換が不要と思われるケース。クオーツ時計のように針を駆動させる電池は不要ですが、太陽光を蓄電させるための二次電池(バッテリー)の交換は必要です。
クオーツ時計のように使い捨てではなく、概ね10年以上(モデルにも異なる)持続が可能です。しかし、長年使用していると蓄電させるための充電効率が低下してしまうため交換が必要になります。スマートフォンのバッテリーを想像するとイメージしやすいのではないでしょうか。
他に多いのが時刻合わせは不要という認識です。ソーラー腕時計はあくまで太陽光で時計を稼働させる仕組みが採用されているだけで、時刻合わせは必要になります。時刻合わせの手間を省きたい方におすすめなのがソーラー電波時計です。電波局のエリア内であれば自動的に受信し、正確な時刻へと自動修正されます。
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ソーラー腕時計で最も大きなシェアを誇るのが国産ブランドのセイコー、シチズン、カシオです。日進月歩する技術によって、今ではエントリーラインに多く見られるソーラー腕時計ですが、近年ハイブランドが参入し始め、新たな展開を見せています。今後、どのようなブランドがソーラー腕時計市場に参入するのか注目です。
それでは当店ジャックロードが取り扱う主要時計ブランドのなかから、ソーラー腕時計を取り扱うブランドをご紹介していきましょう。
セイコー プロスペックス Ref.SBDL089
着用スタッフの腕回り16.5cm
シチズンと同様に国産大手のセイコーもソーラー腕時計の歴史は長く、1977年から製造をスタートさせています。セイコーではシチズンのように独自の呼称を使用せず、一般的な名称であるソーラー腕時計としてラインアップされています。
高価格帯はGPS電波ソーラーを搭載するアストロンを頂点に、電波機構を持たないソーラー腕時計としてプロスペックスのスポーツ系、エントリーラインのセイコーセレクションなど幅広くラインアップされています。
今回ピックアップしたプロスペックス Ref.SBDL089はアンダー10万円に抑えられた人気クロノグラフモデル。そのルーツは1969年に開発された自動巻きクロノグラフを搭載した、1969 スピードタイマーに遡ります。その血統を現代に蘇らせたこちらのモデルはソーラー発電のクオーツムーブメントを搭載することで、確かな精度を獲得。
クロノグラフモデルでありながら、39mmのケース幅、厚み13.3mmと比較的スリムなのもソーラームーブメントの恩恵によるもの。発売と同時に人気を集め、当店ジャックロードにおいても常に上位へランキングする人気モデルの筆頭です。
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タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル 200 ソーラーグラフ Ref.WBP1112.FT6199
着用スタッフの腕回り16.5cm
タグ・ホイヤー初のソーラー腕時計としてラインアップされたのが、タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル 200 ソーラーグラフです。特徴的なホリゾンタルライン(縞模様)が入る文字盤には、約2分間太陽光を当てれば、1日分の充電が可能なソーラー基盤がセッティングされています。
約20時間当てればフル充電となり、半年駆動可能なソーラーシステムが組み込まれています。さらにエネルギーが低下しても、光を10秒当てれば再駆動する点も見逃せません。
この新型ムーブメントは、シチズンの傘下に収まるムーブメントメーカー、ラ・ジュー・ペレが専用に開発したもの。まさにシチズンのノウハウが投入されたムーブメントといっても過言ではありません。レギュラーモデルとは異なるペパーミントグリーンのセンターセコンド針と文字盤上の「SOLARGRAPH」が目印となります。
こちらのRef.WBP1180.BF0000は、アクアレーサー プロフェッショナル 200 ソーラーグラフで唯一のチタン素材をケース&ブレスに使用しているのが特徴です。耐圧性に優れるグレード2チタンを表面にサンドブラスト仕上げが施されています。マットな雰囲気はアウトドアのコーディネートに映えそうです。
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ユンハンス マックス・ビル メガソーラー Ref.059/2022.48
着用スタッフの腕回り16.5cm
バウハウスの巨匠であるマックス・ビルが生み出した、その名もマックス・ビルコレクションを主軸に展開しているユンハンス。クラシックなデザインをそのままに、時計内部にソーラーシステムを組み込んだハイブリットモデルがマックス・ビル メガ ソーラーです。
一見すると通常モデルのマックス・ビルと変わりませんが、文字盤には太陽電池が備えられており、約8分間太陽光を当てることで使用が可能なメカニズムを搭載しています。
ユンハンス マックス・ビル メガソーラーは電波機能が搭載されており、受信エリア内であれば自動で時刻を修正してくれます。そのため、基本的な操作には4時位置にあるコレクターボタンを使用。コレクターボタンをプッシュして、自動時刻合わせや受信インジケーターの確認、手動での時刻合わせ操作を行います。見た目はクラシカルでも中身は最新鋭。そして高級時計の質感も備わるドイツ製ソーラー腕時計です。
マックス・ビル メガソーラー
マックス・ビル メガソーラー
マックス・ビル メガソーラー
マックス・ビル メガソーラー
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これまでにもカルティエはクオーツムーブメントを搭載したモデルを多数手がけてきましたが、ソーラー腕時計は初めての試みになります。2021年にカルティエが満を持して発表したのがタンク マスト。ソーラー腕時計ことソーラービートの登場は大きな話題を呼びました。
タンク マストには他のコレクションと同様に自動巻き、クオーツが用意されていますが、一見するだけではソーラーとそれ以外との違いがわからない作りに驚かされます。
カルティエ タンク マスト SM Ref.WSTA0041
クオーツムーブメントを搭載したタンク マスト LM。その違いはほとんどわからない
それもそのはず、ソーラームーブメントは光充電を文字盤で蓄電するのが一般的ですが、このタンク マストにはそれらしき姿が見受けられないからです。そのヒントはタンク マストの太いインデックスに隠されていました。インデックス上に微細な穴を開け、そこから光を取り込んでいるのです。
この仕組みにより、タンク マストは今までのソーラー時計とは全く異なる、カルティエならではの質感を手に入れています。ちなみに内蔵されている2次電池の寿命は約16年と長期間にわたるのも、購入する上で嬉しいポイントといえるでしょう。この仕組みが他のカルティエのコレクションにも波及するのか注目したいところです。
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エコ・ドライブの名称でソーラー腕時計のパイオニアとしても知られているシチズン。エントリーモデルから最高峰のザ・シチズンまで、エコ・ドライブには多彩なモデルが用意されています。
同社のソーラー腕時計は1976年に発表されて以来、半世紀近くにわたり技術を進化させてきました。他メーカーに先駆けて環境問題に配慮した時計作りを行い、その取り組みは1996年に国内の腕時計としては初めてエコマーク商品に認定されているほどです。
エコ・ドライブの魅力は部屋の蛍光灯やデスクライトのわずかな光でも駆動が可能ということ。さらにフル充電をすれば、半年以上稼働、パワーセーブ機能搭載モデルの場合は7年間持続可能なモデルもラインアップされています。
上位に位置するザ・シチズンにおいては、長野県飯田市に構える南信州高級時計工房にて、職人によって手間をかけて組み上げられています。
プロマスター エコ・ドライブ サテライトウェーブ
エクシード エコ・ドライブ ダイレクトフライト
エコ・ドライブ
エコ・ドライブ クロノグラフ
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いかがでしたか?
今回はソーラー腕時計の魅力をご紹介しました。優れた実用性を持つソーラー腕時計の魅力が分かっていただけたのではないでしょうか?
現在そのシェアは国産ブランドを中心とした限られたものではありますが、今後のハイブランドの参入にも注目したいですね。
ぜひ、ソーラー腕時計の素晴らしさを、お手に取って体感してみてください。
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ジャックロード(JACKROAD)
東京都中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイ3F
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電話 [店舗]
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[通販]
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営業時間 11:00~20:30
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業界最大手!全国屈指の品揃えを誇るメンズブランド腕時計専門店ジャックロード。創業30年以上の実績と信頼を誇る、並行輸入店の草分け的存在です。東京・中野ブロードウェイ3Fに店舗があり、ブランドジュエリー&バッグ店舗、姉妹店であるレディース腕時計専門店ベティーロードも併設されているため、ご家族やご友人同士でご来店いただいてもみなさまにお楽しみいただけるラグジュアリー空間となっております。
半個室の商談スペースもあり、小さなお子さま連れのお客さまもゆったりとご覧いただけます。お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。
※店内の在庫は常に変動しております。来店にて見たいモデルが決まっている場合、事前に店舗へ在庫を確認の上お越しいただくことをおすすめしております。
また、ジャックロードは店舗に直接ご来店いただくことが難しいお客さまにも快適なショッピング体験をご提供するべく、オンラインストア事業に力を入れております。オンラインストア限定のサービスやクーポンもございますので、ぜひあわせてご利用ください。
当店の大手ショッピングモールにおける受賞歴は
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