今回は、ジャックロードの販売スタッフ・田邉にインタビュー。
大の古着好きで、ヴィンテージのジーンズやライダースのほか、Tシャツに至っては1000枚以上コレクションしているほど、筋金入りの収集癖を自負する田邉。そのこだわりと探究心は、時計選びにも表れています。
「どれ1つとして同じものがないヴィンテージウォッチには、自分のセンスや感性で探せる楽しさがある」。そう語る彼が惚れ込んだのは、一風変わった1939年製ロレックス オイスターでした。
その出会いの裏にあるストーリー、ぜひ最後までお楽しみください。
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インタビューに答えてくれたのは…
田邉 達也
Tanabe Tatsuya
ジャックロード所属の販売スタッフ。前職はアパレル業界で18年、うち13年を店長として経験を積んだ、生粋の“接客人”。「80歳になっても接客が様になる」――そんなアイテムを追い求めるうち、たどり着いたのが腕時計の世界だった。趣味はヴィンテージアイテムの収集で、『開運!なんでも鑑定団』に出る準備はすでに万端。アニメ愛も強く、なかでも『新世紀エヴァンゲリオン』は特別な存在で、原画やフィギュアにも目がない。
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▲スタッフ田邉が愛用するロレックス オイスター Ref.2081
―― さっそくですが、ロレックスのオイスターをご自身の時計に選んだ理由や、そのきっかけを教えていただけますか?
田邉 時計を買うなら、絶対ヴィンテージにしようと最初から決めていたんです。
現行品には現行品の良さがありますけど、僕はやっぱり年代を重ねてきた「古いもの」が好きで。自分のセンスや感性と響き合えるものを探せる楽しさが、ヴィンテージにはあると思ってます。
▲探し続けてきた小ぶりでクセのある腕時計
それでずっとヴィンテージ担当のスタッフに「小ぶりで、ひと癖ふた癖あるような時計、ないですか?」って言い続けていたんです。
すると、想いが強いと巡り合わせが来るようで、ある日「こんなの入ってきましたよ」と声をかけてもらったのがこの時計との出会いでした。
田邉 1939年製のロレックス、クッションケースのオイスター。…パッと見ではロレックスとも気づかないその佇まいに、心をくすぐられました。
どうも僕は"ケースの形が変わってる時計”に惹かれてしまうみたいです。目にした瞬間から強い存在感があって、その個性に吸い寄せられるんですよね。
▲奇跡的に出会えた運命の1本
田邉 1940年代に入ると、ロレックスではこういうケースはもう作られなくなってしまうので、まさにブランドの創成期を感じられる1本かなと。今ではクッションケースといえばパネライですけど、元祖はこっちですから(笑)。
自分の「古いものが好き」という気持ちを突き詰めてみると、興味を持ったものの歴史を遡っていって、できるだけその源泉にあるものに近づきたいという願望があるんです。それで「今、世にあるものの原点はこれだ!」というものを見つけ出して手にできると、いやぁ…たまらないですね(笑)。
▲前オーナーの大切な方への想いが刻まれた裏ぶた
田邉 ちなみにこの時計、裏ぶたに「1939 Xmas A.J.」という刻印が入ってるんですよ。たぶん1939年のクリスマスに最初の持ち主へ贈られたんでしょうね。
当時はまだ、時計が実用品というより宝飾品に近かった時代。だからこそ、こうしたヒストリーが強く宿る個体が多く見られるのもまた、ヴィンテージのロマンだと思います。
僕がこの時計に出会ったのが2024年の12月だったので、85年越しのクリスマスに、自分のところへ巡ってきたという…そんなところにも、「これは今、手に入れるべきだ!」っていう大義名分を勝手に見つけてしまった感じですね(笑)。
経験的に、こういう出会いはこの機を逃すともう次はないですから。これはもう運命だなと感じて、思い切ってお迎えしました。
▲お気に入りのジュエリーとの相性も抜群
―― 実際愛用してみてわかったことや、お気に入りのポイントは?
田邉 まずは、やっぱりこの見た目とサイズ感ですね。今のどの時計メーカーを見ても、この雰囲気とサイズ感は見つからないですね。
見た目のインパクトが抜群なので、お客さまとの会話のきっかけにもなります。「それ、なんの時計ですか?」って聞かれることが本当に多くて。そんなときに、「1939年製のロレックスなんですよ」ってお話しすると、皆さんすごく興味を持ってくださるんです。
そういうものを見つけて腕に着けているというのは、非常に満足度が高いですね。
▲デザイン性の高い文字盤もお気に入りの1つ
この腕時計は文字盤も少し変わっていて、「イングランドダイヤル」と呼ばれる、インデックスや外周のレイルサークルがエンボスのように浮き上がった作りになっているんです。こうした細やかなディテールは、量産化される前、1930〜40年代ならではの“手のかかった仕事”を感じさせますよね。
凝りに凝った味のある文字盤は、何度見ても飽きませんし、ふとした瞬間に目を奪われるような魅力があります。
▲巻くたびに愛着が増す初めての手巻き時計
田邉 あと、実はこれが僕にとって初めての手巻き時計なんですが、巻くたびにどこか愛着が増していくような感覚があって。巻かないと動かないというのが、不便というより、“お世話しないと生死に関わる”感じというか……。
うちでは小鳥を飼っているんですけど、なんだかその彼と重なるところがあるんですよね。大切に守らなきゃいけない存在、という気持ちにさせてくれる。とにかく、可愛いです(笑)。
―― それでは、そんな田邉さんがいつかほしい憧れの時計があれば教えてください。
田邉 まず現実的なところでいうと、ロレックスのRef.3139ですね。いわゆる“アーミーケース”と呼ばれているモデルで、クッションケースに似ているんですけど、少し違った独特のフォルムをしていて。
ロレックス オイスター アーミー Ref.3139
田邉 軍用として実際に使われていたわけではないんですが、小ぶりながらどこか武骨で、どっしりとした雰囲気がある。そのギャップに惹かれました。実は最初は、この時計を探していたんです。
今使っているロレックスもそうなんですが、やっぱり僕は「ケースの形が変わっている時計」に惹かれてしまうんですよね。だから次に迎えるなら、このRef.3139の黒文字盤が理想です。ストラップを替えるだけでも雰囲気ががらっと変わりそうなので、想像するだけでワクワクします。
そして、憧れという意味で特別なのが、ロレックスのデイトナ“ポールニューマン”。これはもう、いつか手にしてみたい夢の存在ですね。
ロレックス コスモグラフ デイトナ ポールニューマン Ref.6241
田邉 古着に夢中だった若かりし頃、『ストリートジャック』の通販ページであのエキゾチックダイヤルを見て、「なんてカッコいいんだ…」と胸を高鳴らせていました。当時はもちろん手の届かない存在でしたが、僕にとっては“腕時計の原体験”ともいえる1本なんです。
もし、何か奇跡的なチャンスが訪れたら――そのときは、自分の原点に立ち返って、白文字盤のポールニューマンを手に取りたいですね。
―― ありがとうございました!
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