デイトナの歴史は1963年から始まり半世紀を超える歴史を積み重ねてきました。その人気はロレックス随一であり、圧倒的な知名度を誇りながら、資産価値としての側面も併せ持つ高級時計の代名詞として存在しています。多くの著名人に愛用されていることや、成功者の証しともいえるステータス性も人気の要因といえるでしょう。
今回はそんなデイトナの第4世代目であるRef.16520を中心にモデルの特徴、ラインアップ、中古相場、買取などあらゆる側面にわたり解説していきたいと思います。
コスモグラフ デイトナ Ref.16520
日本初の屋根付き球場東京ドームが開場した1988年。自動巻きムーブメント搭載モデルの第4世代目であるロレックス デイトナ Ref.16520(ステンレススチールモデル)は登場しました。
自動巻きにこだわり、他社に先駆けてパーペチュアル機構(自動巻き機構)を実用化したロレックスですが、デイトナ以前のクロノグラフモデルが登場したのが1930年代ころであるためクロノグラフモデルの自動巻き化を果たすまで半世紀の時間をかけたことになります。完璧を求めるロレックスらしく生産するためにはだいぶ慎重を期したことがうかがい知れます。
コスモグラフ デイトナ Ref.16520に搭載されていた自動巻きムーブメントcal.4030
ムーブメントは後に通称で呼ばれる「エル・プリメロ」をベースとしたCal.4030が搭載されました。ロレックスは実用性、耐久性を重視するメーカーであることから、毎時36,000振動のハイビートを備える「エル・プリメロ」をそのまま使用することはありませんでした。
振動数を毎時28,800に抑えながら、ロレックスが独自開発したマイクロステラナットを追加するなど、ロレックス独自のチューニングが施されています。さらに高精度の証明であるクロノメーター規格を通したCal.4030は約12年間にわたって、ロレックス スポーツモデルのフラッグシップモデルとして君臨することになります。
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左からRef.16520/Ref.6265。並べてみるとその進化の度合いがよくわかります。
ケースサイズは自動巻きローターを組み込んだことや時代のトレンドもあり大型化されています。ケース幅は37mmから40mm、さらに厚みも含め時計全体がサイズアップしていることが見て取れます。さらに細かい点ではケースとブレスレットを繋ぐ横穴が塞がれたことにより、高級感が増しているのもポイント。
タキメーターは前型と同様にベゼル上に配置されていますが、耐久性を考慮しステンレススチールに一本化されました。第3世代デイトナに存在していたプラスチック製は廃止されましたが、アンティーク市場では常にプレミア価格で推移している状況です。タキメーターに表示されている数字は初期型までが200までの表示でしたが、後に400までの表示に変更されています。また一部年代に225の表記が入るものがあり、レアモデルに該当します。
風防の素材はついにサファイアクリスタル製へとアップデート。耐久性、実用性とともに防水性能がそれまでの50mから100m防水にスペックアップしました。第2世代が30m防水だったことを考えると、100m防水は大きな進化と言えるのではないでしょうか。
文字盤のインダイヤル構成は3時位置に30分積算計、6時位置が12時間計、9時位置はスモールセコンドの配置と第3世代と共通のレイアウト。デザイン面でインダイヤルに縁取りが入ったことでモダンな印象となりました。
1994年～1995年ころに発売された黒文字盤の一部にこの縁取りが経年変化でブラウンに変色したモデル(ブラウンアイ、パトリッツィダイヤル)が存在しプレミア化しています。12時位置に入る表記にはクロノメーター表記が新たに記載されたことで5段(年式により4段もあり)の表記。インデックスは夜光塗料が新たに入ることにより夜間での視認性が向上しました。
1995年頃からブレスレットがそれまでの3連オイスターのシングルロックブレスレットから、クラスプ部分にフリップロック機構が備わったWロック式のブレスレットに変更。12年間の生産となりましたが、初期モデルにはロレックスならではの試行錯誤が存在し、度重なる変更が見受けられ、一部のモデルはプレミア化されています。
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自動巻きムーブメントを初搭載したデイトナ第4世代は豊富なバリエーションで展開されました。デイトナ第3世代目まではラインアップがされていなかった、コンビ(イエローロレゾール)モデル、ホワイトゴールドモデルはこの第4世代目からが歴史の始まりとなります。主なバリエーションは以下の通り。素材別にピックアップしましょう。
・Ref.16520
ステンレススチール 黒文字盤 白文字盤 ブレスレット
・Ref.16523
ステンレススチール×イエローゴールド 黒文字盤 白文字盤 シャンパン文字盤 グレー文字盤 ブレスレット
・Ref.16523G
ステンレススチール×イエローゴールド 黒文字盤 白文字盤 シャンパン文字盤 シェル文字盤 ブレスレット
・Ref.16528
イエローゴールド 黒文字盤 白文字盤 シャンパン文字盤 ブレスレット
・Ref.16528G
イエローゴールド 黒文字盤 白文字盤 ブレスレット
・Ref.16519
ホワイトゴールド 黒文字盤 白文字盤 シェル文字盤 レザーストラップ
・Ref.16519G
ホワイトゴールド 黒文字盤 白文字盤 シェル文字盤 ソーダライト文字盤 レザーストラップ
コスモグラフ デイトナ Ref.16520
Ref.16520の白文字盤はインダイヤルの縁取りが黒となり、メリハリのある文字盤が特徴。こちらはW品番(シリアル)のため、インデックスはトリチウム仕様。6時位置の表記がトリチウム仕様であることを表示する「T SWISS MADE T」の表記が入ります。ちなみに1999年にインデックスの夜光塗料がルミノバへと変更されています。
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コスモグラフ デイトナ Ref.16523
デイトナ第4世代目に初めて追加されたコンビモデル。ステンレススチール×18Kイエローゴールドの組み合わせはロレックスの造語である「イエローロレゾール」。先述の通り、黒文字盤以外に白文字盤、シャンパン文字盤、シェル文字盤が設定されていました。シェル文字盤が登場したのもこの第4世代目からでした。スペックはステンレススチールモデルに準じます。
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1991年に登場したデイトナ史上初のレザーストラップ仕様がRef.16518です。ケースとレザーストラップの接合部は専用設計となっているため、ブレスレットモデルに流用はできない仕組みとなっています。こちらのモデルはさらにラグジュアリーな8Pダイヤモンドインデックス仕様。実用面においてはオールゴールドの重量感がレザーストラップを装着することで軽量化を実現しています。
コスモグラフ デイトナ Ref.16519NG
ラグジュアリー志向のユーザーに向けて、1996年に登場したホワイトゴールドケースモデルはデイトナ史上初の組み合わせであるレザーストラップ仕様で登場。ケースとレザーストラップの接合部であるフラッシュフィットはケースラグと一体化されているため、ステンレススチールモデルにレザーストラップを装着する(またはその逆も)ことは不可能な仕様となっていました。
また細かい部分ではタキメーターベゼルのデザインも専用品を装着。アラビアインデックス、ローマンインデックス、シェルとステンレススチールモデルにはラインアップがされていない文字盤もホワイトゴールド専用。さらに天然石を加工したソーダライト文字盤はカラーに合わせた同色のレザーストラップが装備されていたのも当時としては画期的な出来事でした。
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コスモグラフ デイトナ Ref.16528
オールゴールドモデルはデイトナ第4世代においてもラインアップ。先述の通り、文字盤は黒、白、シャンパンとそれぞれダイヤモンドインデックスの展開。ちなみにオールホワイトゴールドモデルはデイトナ第5世代まで待たなくてはなりません。レザーストラップモデルにはない圧倒的な存在感と重厚感はオールゴールドモデルの利点。ゴールドとしての価値も付加されるため中古市場では400万円台以上で推移しています。
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デイトナ 金無垢モデルを狙うべき！圧倒的なステータス性と資産価値
コスモグラフ デイトナ Ref.16520(ブラウンアイ、パトリッツィダイヤル)
すでに一部のレアモデルは手巻きデイトナのような資産価値としての側面を持つ状況になってきたRef.16520。とはいえレアモデルに該当していないレギュラーモデルであれば200万円台前半から入手ができる状況。現行モデルのRef.116500LN(白文字盤)の新品が400万円台前半を考慮すれば狙い目といえるのではないでしょうか。
もしRef.16520を資産目的として手に入れることを検討するのであれば押さえておきたいポイントが保証書付きのもの。ロレックス純正箱は代替えが可能ですが、保証書は不可能だからです。さらに資産価値の高いモデルがクロノグラフのインダイヤルが茶色く変色した通称「ブラウンアイ」、「パトリッツィダイヤル」で、500万円以上で推移している状況です。
素材にこだわらないのであればステンレススチール×18Kイエローゴールド(イエローロレゾール)が160万円台からと第4世代目デイトナで最もリーズナブルな価格で入手可能のためおすすめです。
金無垢モデルのRef.16518、Ref.16519は現行モデルでは生産終了となったレザーストラップであることから高値安定傾向。イエローゴールドのRef.16518が260万円以上、ホワイトゴールドはさらに人気が高く300万円以上で推移しています。天然石を使用したソーダライトは生産数が少ないことから400万円を超える価格も珍しくありません。
ブレスレットも金無垢仕様であるRef.16528はゴールドという価値も含め400万円以上が相場。モデルの性質上、ダイヤモンドインデックスの流通量が多く見られます。
コスモグラフ デイトナ Ref.16518G
第4世代目デイトナであるRef.16520に搭載されているエル・プリメロのベースとなったムーブメントはゼニス社製のものでしたが、ロレックスは独自の改良を施しました。その改良とは振動数を毎時36,000から28,800に落とすことです。
振動数を高めることで精度は安定しますが部品の摩耗や消耗を考慮すると28,800がベストとロレックスは選択したのです。そのため耐久性が高いRef.16520ですが、生産終了から20年以上が経過しているためオーバーホールは定期的に行う必要があります。
当店ジャックロードの場合ではクロノグラフ機構の場合で、修理期間1カ月半～２カ月、費用は５万円～が目安となります。そこにパーツ交換を要する場合は別途費用が追加されていきます。オーバーホールご依頼の際には予め店舗にお問い合わせください。
コスモグラフ デイトナ Ref.16519G
すでに生産終了となってから20年以上が経過するため、年々時計の状態が優れたモデルは市場に流通するケースが少なくなってきています。特にRef.16520の初期、後期の品番は価値が高くプレミア価格で流通している状況のため買取価格も非常に高値傾向です。
「Ref.16520を売りたい!」そのようなときは腕時計専門店として創業30年以上の実績を誇る当店ジャックロードにて売却するのが安心です。当店ジャックロードは腕時計専門店として創業30年以上の実績を誇り、今ならカンタン３ステップで査定が可能。カンタン検索スグ査定で査定依頼の手間がかかりません。
ロレックス デイトナの買取・査定情報【最新版】
いかがでしたか？ロレックス デイトナ史上初である自動巻きムーブメントを搭載した第4世代目Ref.16520。ポストヴィンテージロレックスとして市場に流通する機会も年々減少傾向ですが、当店はロレックスの買取に力を注いでおります。それゆえ入荷の可能性も高く、憧れのRef.16520が入荷する日も近いかも？！ぜひオンラインストアをチェックしてみてください。
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店内の在庫は常に変動しております。来店にて見たいモデルが決まっている場合、事前に店舗へ在庫を確認の上お越しいただくことをおすすめしております。