世界には数多もの時計ブランドが存在していますが、実はそれぞれが全て独立したブランドというわけではなく、いくつかのメーカーがグループを形成し、世にタイムピースを送り続けています。
今回は業界の中でも巨大3グループの1つであるスウォッチグループに着目。人気のオメガや巧みな技術力を誇るブレゲなど、時計史を語る上で欠かせないメゾンが集結しています。
オメガ、ブレゲなどの有名ブランドが属する時計業界最大級のスウォッチグループ。
ひと昔前まではそれぞれが独立したブランドで経営をしていましたが、1983年にスウォッチグループが出来て以来、カルティエを代表とするリシュモングループ、ルイ・ヴィトンを中心とするLVMHグループとを合わせ時計業界三大グループなどと呼称されています。
その中でもスウォッチグループは時計のすべてを自社内で補うことができるグループであることがリシュモングループ、LVMHグループと大きく異なる点です。
その理由はなんと言っても時計にとって最も重要なムーブメントメーカー、ETAがグループ内に属していることが大きいでしょう。
加えて2013年には宝飾メーカーでもある「キング・オブ・ダイヤモンド」ことハリー・ウィンストンが約10億ドル(約895億円)でスウォッチグループに買収されるなど、その勢いは今後も続いてくことでしょう。
ハミルトン カーキ フィールド クロノグラフ Ref.H71466133に搭載されたCal.ETA7750
1926年、時計メーカー・エテルナ(後にポルシェデザインとパートナーシップを締結)のムーブメント製造部門であったETAは独立後、当時乱立していたムーブメントメーカーによる「エボーシュSA」というグループを結成します。
このグループには、バルジュー、ヴィーナス、ユニタス、ランデロン…など、ヴィンテージ時計のムーブメントに使われている錚々たるメーカーが顔を揃えていました。
その後、スウォッチグループの基幹ムーブメント部門として、多くの時計ブランド(スウォッチグループ以外にも)にムーブメントを供給していました。
現在はスウォッチグループ内の方針により、スウォッチグループ外のブランドへのムーブメント供給は段階的に減らしていくことが発表されています。
これにより、ETAから供給を受けていたメーカーは自社製ムーブメントの開発に注力することになり、必然的に時計業界の技術力向上において一役買うという見方もできます。
ここでは時計業界の中でも最大級を誇るスウォッチグループに属するブランドをご紹介いたします。意外と知られていないブランドが実はスウォッチグループだったという発見もあるかもしれません。
現在、スウォッチグループでは4つのレンジに分かれております。
今回はベーシックなレンジに属するスウォッチ、ミドルレンジに属するミドー、カルバン・クライン・ウォッチ&ジュエリー以外のブランドをピックアップしました。
創業者アブラアン-ルイ・ブレゲが1775年に創業した名門。マリーアントワネットからの依頼による「No.160」など、複雑時計においてブレゲの右に出るものはいないほどの技術力を誇示していました。
その後、1970年にショーメに買収されたあと、ダニエルロートらの手により、過去のアーカイブが復興されたことでブレゲの価値が上がり1999年にスウォッチグループ入りしています。
現在はブレゲの伝統を活かしながら、往時に生産していた複雑時計をリリースし続けています。
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1735年に創業された最古の時計ブランドとなるブランパンは、1969年にスイス時計業界を壊滅させたクオーツショックにより一時休眠状態に陥りました。
その後、ブランパンにムーブメントを提供していたフレデリックピゲ(ムーブメントメーカー)とともに、1992年にスウォッチグループに買収されました。
現在はスウォッチグループのプレステージ&ラグジュアリーレンジとして、1953年に誕生したダイバーズ時計の元祖とも言うべきフィフティファゾムスなどのスポーツモデルを中心に機械式時計のみを中心に高級時計を生産しています。
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鉱山の町「グラスヒュッテ」に本拠を構えているドイツの高級時計メーカー、グラスヒュッテオリジナル。
その創業は1845年となりますが、第二次世界大戦での爆撃などの紆余曲折を経て、1990年の民営化の後に1994年にグラスヒュッテオリジナルとして歴史を歩み始めました。
時計の内外装を含め、そのほとんどを自社で製造する技術力を誇るドイツ時計の名門です。スウォッチグループの傘下となったのは2000年でした。
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創業者ピエール・ジャケドローは、ブレゲと並ぶ天才時計師として名を馳せた人物。
オートマタ(機械じかけで動かす人形等)の開発は、他の追随を寄せ付けぬ独創性を誇り、ヌーシャテル美術歴史博物館にはジャケドローが製作したオートマタ3体が展示されているほど。
1995年にブランドが復活するも、グラスヒュッテオリジナルと同年にスウォッチグループの傘下となりました。
ジャケドローの精神を残しつつ、スウォッチグループの資金力によりジャケドローは名作「グランセコンド」で、高級時計シーンにその名を残すことになります。
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ロレックスと並ぶ、高級時計ブランドとしての知名度を誇るオメガ。
NASA(アメリカ航空宇宙局)の公式時計スピードマスター、約10年間オーバーホールを行わなくても精度が維持できる、コーアクシャル機構の採用など、時計業界に大きな足跡を残してきました。
オメガはスウォッチグループの前身となるSMHグループの中心ブランドとしても名を連ねています。
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スウォッチグループの傘下となった最も新しいブランドが、「キング・オブ・ダイヤモンド」ことハリー・ウィンストンです。
2013年にその額、「約10億ドル(日本円でなんと約895億円!!)」とスウォッチグループの買収額としては過去最大となったようです。
それほどの買収額を投資してまでもスウォッチグループに迎え入れたかったハリー・ウィンストンの魅力はジュエリーのみならず、ウォッチアイテムにも随所に表れています。
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1936年に誕生した名機「Cal.13ZN」など、その優れた技術力で一目おかれるスイスの名門ブランド、ロンジン。
クオーツショックの影響によるスイス時計業界の衰退を防ぐべく生み出されたSMHグループの中核ブランドとしてその名を連ね、 スウォッチグループにおいてはハイレンジに属しています。
スウォッチグループのムーブメント部門ETAからはロンジン専用のムーブメントが供給されています。
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1962年に発売された耐傷性を強化した「ダイヤスター」で、その名を世界に知らしめたラドー。
その後もハイテクセラミックスなど、多くのマテリアルを生産し、独自のポジションを築くラドーも、スウォッチグループの前身となるSMHグループから参画していました。
現在はロンジンとともにハイレンジで革命的な時計素材を生み出しているブランドとなります。
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ラドー 一覧
1892年にアメリカにて創業したハミルトン。
鉄道時計、航空時計、そして軍用時計とあらゆるフィールドにて多くの名作を生み出してきました。
その後、SMHグループに参画し、アメリカンスピリットを持つスイス時計に生まれ変わりました。ロンジン同様にETAから専用のムーブメントが供給される、スウォッチグループの基幹ブランドとなります。
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ハミルトン 一覧
ティソ クロノグラフ 15TL Ref.-
1853年に創業した歴史のあるブランド、ティソ。
モータースポーツのスポンサード活動を積極的に行っていることでも知られるブランドとなります。
スウォッチグループの前身、SMHグループ時代が参画しているミドルレンジブランド。
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ティソ 一覧
いかがでしたか?
今回は世界でも指折りのメゾンを擁する時計業界最大級グループのスウォッチグループに着目、人気ブランドをご紹介しました。
ロレックスやパテック フィリップのバーゼルワールド撤退、LVMHによるティファニーの買収など、話題に事欠かない時計業界。
今後もスウォッチグループ含め、各社および団体の動向から目が離せません。
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