チューダー（チュードル）プリンスデイトデイ～ロレックス気分が味わえる、コスパ抜群のお気に入りウォッチ～[スタッフ愛用時計Vol. 21]

今回は、ジャックロードの修理部門に所属する赤垣さんにインタビューしました。所有しているのはチューダー(チュードル/TUDOR)のプリンスデイトデイ。

2018年に正式に日本への進出を果たし、今秋に日本で開催されたラグビーワールドカップのオフィシャルタイムキーパーをつとめたことで注目度が急上昇中と、話題に事欠かないチューダー。その魅力とともに、愛用のプリンスデイトデイやチューダーのおすすめモデルについても詳しくお話を聞きました。

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1.ロレックス気分が味わえる、コスパ抜群のチューダー・プリンス

―― 今日はよろしくお願いします。赤垣さんは以前、IWCのマークXVIIIプティプランスでご登場いただいたことがあるので、今回は2回目ということになりますね！

赤垣　よろしくお願いします。そうですね、僕が最初に出させてもらったのはスタッフ愛用時計の連載3回目でしたが、もう21回目ですか。

―― そうなんです。最初はスタッフの独白形式でやってたんですけど、もっとナマの声をリアルにお届けしたいということで、最近は対談した内容をそのまま掲載するようにしています。…ということで早速ですが、こちらのプリンスデイトデイを選ばれた理由からお聞かせいただけますか？

赤垣　この時計を買ったのは、確か2年前の夏ですね。普段から愛用しているIWCのマークXVIIIはスポーティーな時計なので、同じブレスタイプでドレッシーなデザインの時計も1つ手持ちに加えたいと思っていました。

ただ、あまりコストはかけたくなかったので、同じくらいの予算で買える中から候補として絞ったのがチューダーのプリンスと、オメガのアクアテラだったんです。

―― 確かに、オメガのアクアテラもきちんと感のある端正なデザインですよね。2つの候補から、チューダーのほうを選んだ理由は？

赤垣　そうですね…チューダーのプリンスは、デザイン的にはロレックスのデイトジャストとほとんど同じ。特にフルーテッドベゼルは一見しただけでもクラス感があるので、きちんとしたスーツスタイルに合わせやすいんですよね。それがこの価格帯(20万円前後)から選べるというのはすごく魅力的だと思いました。

―― 今は独自路線を突き進むチューダーですが、その伝統的なコレクションであるプリンスはロレックス・オイスターの系譜を変わることなく受け継いでいますよね。

赤垣　比べちゃうと、やっぱりブレスレットはロレックスのほうがしっかりしていて重厚感があるんですけどね。ものは考えようで、プリンスのブレスは薄くて軽い分、夏場の暑い時などはかえって着け心地がよかったりします。

―― たしかに、今日は腕軽いほうがいいな～っていう時、ありますよね(笑)プリンスの中でもプリンスデイトデイを選んだ理由は？

赤垣　一番の理由は大きさですね。曜日表示のないプリンスデイトはケース径が34mmでけっこう小さめなんです。こちらのデイトデイはケース径36mm。単純につけ比べてみた時に、自分の腕にはデイトデイのほうが収まりがよかったですね。

―― 34mmと36mm、どちらもメンズウォッチにしては小ぶりで、ドレスウォッチ的な上品感が漂いますね。ロレックスのデイトジャストも36mm※ですから、ロレックスにより近い気分が味わえるのはデイトデイかも知れませんね。

※ロレックスのデイトジャストは41mm径もラインアップがあります。

赤垣　あと、チューダーのプリンスデイトデイはロレックスでいうデイデイトになるんですけど、デイデイトはゴールド無垢とかプラチナ素材しかラインアップしていない高級ラインの時計なので、デザインだけでもその気分を手軽に味わえるのはうれしいですよね(笑)

―― 実際、使ってみると曜日表示の機能って便利なんですか？

赤垣　うーん、正直いうと便利というよりは、ホントに気分的なもののほうが大きいかな。あ、ちなみにチューダーは2018年10月31日に日本へ正式に上陸して大きな話題になりましたけど、プリンス系のモデルは日本の正規店では扱っていないんですよ。

―― そうなんですか？それは知りませんでした。

赤垣　それこそロレックスのデイトジャストとラインアップが被るので、戦略的にあえて日本では展開していないのかもしれませんね。

2.チューダーでおすすめしたいモデルは？

―― さて、今日は2回目のご登場ということで、いつもとは趣向を変えて、同じチュードルから赤垣さんセレクトのおすすめモデルを持ってきていただいたんですよね。

赤垣　はい。“僕が買うなら”という視点で2つ持ってきてみました。1つはヘリテージ ブラックベイGMT Ref. 79830RB、もう1つはボーイズサイズのヘリテージ ブラックベイ36 Ref. 79500です。

―― 店頭でもやっぱりヘリテージが人気ですか？

赤垣　そうですね。ヘリテージの人気モデルは正規店でも品薄でなかなか手に入らないそうですよ。アンバサダーにベッカムとレディーガガが就任するなど、メーカー側も力を入れてますしね。

両方ともロレックスのスポーツモデルのデザインを汲んではいますが、特にGMTのほうはあまりゴツくないスマートなベゼルだったり、ブレスが3連でリベット風のデザインが採用されていたりと、往年のロレックスを感じさせるアンティーク寄りなパーツが至るところに採用されているせいか、スポーティーなんだけどスポーティー過ぎないというか、雰囲気に品がありますよね。

―― 文字盤のミニッツサークルのデザインも、初期のロレックス・エクスプローラーやサブマリーナなどのアンティークモデルを彷彿とさせますね！りゅうずガードもなくてすっきりした印象だし、ブラックベイGMTはロレックスのGMTマスターⅡより1mmほどケース径が大きいんですけど、あまり大きさを感じさせないスマートさがあるというか。

赤垣　それでも、僕くらいの腕の太さだとちょっと大きいかなという感じがするので、僕だったらむしろこちらのボーイズサイズを選ぶかもしれない。

―― どちらも見た目には全く違和感ないように思えますが、自分が落ち着くサイズ感ってありますよね。赤垣さんは腕回りの太さは何cmですか？

赤垣　16.5～17cmくらいです。プリンスと同じで、僕はこのくらいの大きさのほうが落ち着きますね。

3.チューダーはペアウォッチにもおすすめ

―― 今日は特別に、赤垣さん愛用のプリンスのレディースモデルである、チューダー・プリンセスデイトも持ってきてみました！並べてみると、このペア感、すごく素敵ですね。モデル名も、メンズが“プリンス”でレディースが“プリンセス”というのも、ペアウォッチ気分をより高めてくれる気がします。

赤垣　ブレスも同じ仕様だし、なかなかいい雰囲気ですね。レディースのほうは小さいから曜日表示はないけど、僕のモデルがプリンスデイトだったらもう完璧ですね。それにしても、チューダーのプリンセスデイトは、こうしてみるとロレックスのデイトジャストにしか見えないですね。

―― そうですね。ただ、このプリンセスデイトは22mm径で、現行のロレックスにはないサイズラインアップ。オイスター系の時計では一番小さいんじゃないでしょうか。ほかにも、プリンセスデイトは25mmや30mmもラインアップしています。

赤垣　メンズもレディースも、幅広いサイズ展開から好みの大きさを選ぶことができるのもチューダーの魅力の1つですね。知名度としてはタグ・ホイヤーのほうが上なんでしょうけど、チューダーもラグビーワールドカップで一気に知名度が上がりましたし、ペアウォッチとしてもぜひ注目してもらいたいですね。

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4.今、気になっている時計は？

―― さて、ここまでチューダーについていろいろお話を伺ってきましたが、最後に赤垣さんが次にほしいと思っている時計について聞かせてください。

赤垣　確か、前回のインタビューでA.ランゲ＆ゾーネと答えたと思うんですけど、それは今でも変わっていません。

―― A.ランゲ＆ゾーネのどのモデルかは決まっているんですか？

赤垣　ランゲ1です。ジャックロード店長の阿部さんがすでにお持ちですけど…

―― 渋いオトナの男の腕時計って感じで、ジャックロードの男性スタッフは憧れている人も多いですよね！

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赤垣　あとは最近、ロレックスのヨットマスターRef.16623がすごく気になってます。

赤垣　なぜだか目に留まってしまうというか、「デザイン的にかっこよくて好き」というよりも、むしろ違和感があって目が離せないというか。生産終了モデルでお店にもなかなか入ってこないんですけど、たまに入荷するとつい見てしまいます。

―― とにかく気になってしょうがない時計なんですね！

赤垣　語彙力がなくて、うまく説明できずすみません。

―― とんでもない！今日はいろいろ教えていただきありがとうございました。

魅惑の低音ボイスで今回も快くお話を聞かせてくれた赤垣さん。趣味の野球観戦は横浜スタジアムに月に4回も観戦するほど長年熱心に応援しているのだとか。

修理部門所属のため店舗にいることは少ないですが、見かけたら時計も野球も熱く語ってくれるかもしれません！

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5.年々その存在感を増すチューダー(チュードル/TUDOR)

あのロレックスのディフュージョンブランドとして1926年に誕生したチューダーですが、近年はラグビーワールドカップ2019のオフィシャルタイムキーパーを筆頭に、年々その存在感を増しています。当初こそロレックスのブランドネームの拡大のために生まれたブランドですが、本家ロレックスの機能性を継承しながらも、確固たる独自のブランドとして革新を遂げています。

現行品の魅力はもちろんのこと、バリエーション豊かなサブマリーナやチューダー・ローズと呼ばれる希少なバラロゴを持つモデルなど、アンティークモデルにも愉しみの幅を広げることができます。

ロレックスとそのパーツを共有しながらも、比較的リーズナブル、かつ独自の魅力に溢れるチューダー。
今後の動向も目が離せません。

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