一生ものの腕時計とは？後悔しない選び方と人気ブランド徹底解説

腕時計には数多くのブランドやモデルがありますが、そのなかでも「一生ものの腕時計」という言葉には特別な意味が込められています。一度手にすれば長く愛用できる安心感、人生の節目を彩る記念品としての役割、さらには将来的に資産としての価値を持ち続けることもあります。こうした魅力が「一生もの」と呼ばれる所以です。

しかし、いざ探してみると「どのブランドを選べばよいのか」「価格はどのくらいを想定すべきか」「中古やヴィンテージはどうか」といった疑問が浮かんでくるという方も多いのではないでしょうか？

今回は「一生ものの腕時計」に興味を持つ方に向けて、「選び方の視点」「代表的なブランド」「価格帯の目安」「中古やローン」などの項目ごとに分かりやすくご紹介します。まずは知識を深め、自分に合った1本を見つけるための第一歩としてお役立てください。

一生ものの腕時計を選ぶときの視点とは？

「一生ものの腕時計」と聞くと、有名ブランドや高級モデルを思い浮かべる方も多いでしょう。しかし本当に大切なのは、長く愛用できる条件を備えているかどうかです。ここでは、選ぶ際に意識したい視点を以下の4つに分けてご紹介します。

それぞれくわしく解説していきましょう。

耐久性とメンテナンスの重要性

一生ものと呼ばれる腕時計には、長期間にわたり安定して時を刻み続ける信頼性が欠かせません。そのため、丈夫な素材や日常生活で安心できる防水性などの仕様が求められます。

さらに、長く使い続けるには定期的なオーバーホールや、修理体制が整っていることも重要です。ブランドによっては数十年先まで部品を保有しており、安心してメンテナンスを任せられる体制が整っています。

普遍的で飽きのこないデザイン

流行に左右されるデザインは、数年後には古さを感じる恐れがあります。一生ものを選ぶなら、シンプルで普遍的なデザインや、ブランドを象徴する「定番モデル」を選ぶのが確実です。

スーツにも私服にも合わせやすい腕時計であれば、ライフスタイルの変化に関わらず、長く活躍してくれるでしょう。

ブランドの信頼性と歴史

一生ものの腕時計は、ブランドの信頼性に支えられてこそ価値を持ちます。長い歴史を持つメーカーほど技術力が高く、部品供給や修理サポートも充実していることが多いのです。

「このブランドなら長く使い続けられる」という安心感は、一生ものを選ぶ際に欠かせない判断基準です。

資産価値とリセールバリュー

腕時計のなかには、購入後も価値を維持するだけでなく、場合によっては上昇するモデルもあります。特にロレックスやパテック フィリップなどは、中古市場で常に高い需要があります。

「もし手放すときが来ても安心できる」という資産価値の側面は、一生ものを選ぶうえで確かな安心を与えてくれます。

知っておきたい代表的な腕時計ブランド10選

一生ものの腕時計を選ぶうえで、どのブランドを知っておくかは非常に重要です。ここでは、世界的に評価され、長く愛用されてきた代表的な10ブランドと各ブランドのおすすめモデルを取り上げます。いずれも豊かな歴史と確かな信頼性を持ち、「一生もの」と呼ぶにふさわしい実力を誇ります。

ロレックス(ROLEX)｜王道で圧倒的人気

1905年にロンドンで創業し、現在はスイス・ジュネーブに本拠を構えるロレックスは、世界で最も知名度の高い高級時計ブランドです。腕時計という存在そのものを象徴するブランドとして、その信頼性は他の追随を許しません。

ロレックスは、早くから革新的な技術を取り入れてきました。1926年には世界初の防水腕時計「オイスター」を、1931年には自動巻き機構「パーペチュアル」を発表。これらの技術は今もなお多くのブランドの基準となり、“実用時計の完成形”を築き上げたといえます。

魅力は何よりも、普遍的なデザインと実用性、そして高い資産価値です。サブマリーナー、デイトジャスト、デイデイト、GMTマスターIIなど、どのモデルもシーンを選ばず活躍できる万能さを備えています。堅牢なオイスターケースと高精度のクロノメーター認定ムーブメントによって、日常使いでも安心できる信頼性が魅力です。

また、資産価値の面でもロレックスは特別です。新品・中古を問わず常に高い需要があり、人気モデルのなかにはメーカー希望価格を上回る価格で取引されるものも。時計でありながら“持つ資産”としての側面を持ち合わせています。

ロレックスは、革新の歴史と不動の人気を兼ね備えており、初めての高級時計としても、将来に受け継ぐ1本としても、“一生もの”の象徴といえる存在です。

デイトジャスト｜誕生から80年を経過するロレックス普遍のスタンダード

ロレックスのデイトジャストは、1945年に誕生したブランドを代表するロングセラーモデルです。世界で初めて文字盤の3時位置に日付表示を備え、午前0時に瞬時に日付が切り替わる「デイトジャスト機構」を開発したことで、時計史にその名を刻みました。

シンプルな3針デザインに日付表示を加えた完成度の高いバランスは、今日まで形をほとんど変えずに受け継がれています。

デイトジャストの魅力は、その普遍的なデザインと高い汎用性にあります。ケースサイズや素材、ダイヤルカラーのバリエーションも豊富で、ビジネスからフォーマル、日常使いまで幅広いシーンで活躍します。世代や性別を問わず愛され続けるのは、この懐の深さゆえです。

さらに、ロレックスならではの堅牢性と実用性も大きな魅力です。100m防水や自社製ムーブメントによる高い精度、頑丈なオイスターケースにより、日常的に安心して使える信頼性を誇ります。まさに“使える高級腕時計”の代表格といえます。

資産価値の面でも、デイトジャストは非常に優れています。その普遍的なデザインゆえに、世代を超えて愛されているため、世界的に需要が高いことから、中古市場でも常に高い人気があります。

特にステンレススチールモデルや人気の文字盤カラーは入手が難しいこともあり、リセールバリューが高いモデルとして知られています。

オメガ(OMEGA)｜歴史と信頼の定番

オメガは1848年にスイスで創業した時計ブランドです。高精度なムーブメント開発で評価を高め、現在ではロレックスと並ぶ“王道ブランド”として多くのファンに支持されています。

オメガの魅力は、その豊かな歴史と実績にあります。NASAの公式時計としてアポロ計画に採用され、1969年の月面着陸では宇宙飛行士が「スピードマスター」を着用し、月面に着陸しました。その偉業から、“ムーンウォッチ”として知られ、今なお伝説的な存在として君臨しています。

ほかにも、映画『007』シリーズにてジェームズ・ボンドが愛用する腕時計として使われるシーマスターは、オメガを代表するコレクションの1つとして知られています。

さらに、オメガは技術革新にも積極的に取り組んでいます。コーアクシャル脱進機やマスタークロノメーター規格など、「耐久性」「耐磁性」「精度」において業界をリードする機構を開発しました。これにより、日常使いでの信頼性はもちろん、一生ものとして安心して所有できる堅牢性も備えています。

オメガには大きく4つのコレクションが存在しています。その4つのコレクションは、シーマスター、スピードマスター、コンステレーション、デ・ヴィルが展開されており、スポーツからフォーマルまで幅広いシーンに対応できるラインアップです。そのため、「自分のスタイルに合う1本を見つけやすいブランド」ともいえます。

資産価値の面でもオメガは安定しており、特に限定版や歴史的背景を持つモデルは、プレミア価格で取引される場合も。

オメガは総じて、「歴史」「技術革新」「多彩なモデル展開」を兼ね備えた、総合力が高い高級腕時計ブランドです。そのため、初めての高級時計としてはもちろんのこと、一生ものとしても、幅広い層に選ばれています。

シーマスター アクアテラ｜オメガが誇る万能スポーツエレガンス

オメガのシーマスター アクアテラは、スポーツウォッチとドレスウォッチの魅力を融合したコレクションです。さりげなくスポーティーでありながらも、上品さも合わせ持つデザインは、まさに“スポーツエレガンス”の象徴といえるでしょう。

カジュアルな服装はもちろん、スーツスタイルにも自然に馴染むため、オンオフを問わず使える時計として高く評価されています。さらに、100ｍの防水性能や15,000ガウスもの耐磁など高いスペックを備えているため、日常生活からアウトドアまで安心して着用できます。

さらに、アクアテラにはオメガ独自のコーアクシャルムーブメントが搭載。マスター クロノメーター認定を受けたモデルは、信頼性・耐久性ともに業界最高水準を誇り、長期的な使用を見据えた“一生もの”にふさわしい品質です。

中古市場でも人気が高く、比較的手が届きやすい価格帯で販売されている点も魅力です。資産性よりも「実用性とデザイン性を兼ね備えた1本」を探している方には、最適な選択肢となるでしょう。

IWC｜精密さとクラシカルな魅力

IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)は、1868年にスイス・シャフハウゼンで創業した高級時計ブランドです。アメリカ人時計師フロレンタイン・アリオスト・ジョーンズによって設立され、スイスの伝統的な時計技術とアメリカ的な生産効率を融合させることを目指して誕生しました。

他のブランドがジュネーブやラ・ショー・ド・フォンを拠点とするなか、ドイツ国境近くのシャフハウゼンに本拠を置いた点も大きな特徴です。

IWCの魅力は、機能美を重視した実用性にあります。過度な装飾を排し、シンプルで整然とした造形のなかに精密な設計思想を宿しています。

航空時計の伝統を受け継ぐ「パイロット・ウォッチ」、堂々たるケースが印象的な「ポルトギーゼ」、本格派のダイバーズモデル「アクアタイマー」など、いずれも視認性と実用性を高い次元で両立しています。

また、IWCは環境保護や持続可能なものづくりにも積極的で、クラフツマンシップと社会的責任を両立させている点も特徴的です。実用性と誠実さを兼ね備えたその姿勢は、華やかさよりも本質を重視するブランド哲学を体現しています。

総じてIWCは、堅実なものづくりとクラシカルなデザイン、そして確かな実用性を兼ね備えたブランドです。華美な装飾よりも落ち着いた大人の魅力を求める方に、最適な腕時計といえます。

パイロット・ウォッチ｜IWCの伝統を受け継ぐ航空時計の傑作

IWCのパイロット・ウォッチ マークシリーズは、1940年代後半に誕生した軍用時計「マーク11」にルーツを持ち、航空時計の伝統を受け継ぐモデルです。そのシンプルで視認性の高いデザインは、現代のマークシリーズにも受け継がれています。

このモデルの最大の特徴は、卓越した視認性と実用性にあります。大型のアラビア数字インデックス、夜光塗料を施した針、反射を抑えたダイヤルは、瞬時に時間を確認する必要のあるパイロットの要求に応える仕様となっています。シンプルでありながら武骨で力強いデザインは、日常生活でも飽きずに長く愛用できます。

さらにIWCは、ケース内部に軟鉄製インナーケースを採用することで耐磁性能を確保しています。そのため、精密機器に囲まれた現代社会においても安定した精度を維持します。これは「プロフェッショナルツールとしての信頼性」を求める方にとって、大きな安心要素となるでしょう。

資産価値の面でも、マークシリーズはIWCの定番ラインとして人気が高く、中古市場でも需要が安定しています。特に初代「マーク11」や限定モデルはコレクターズアイテムとして高く評価されています。

タグ・ホイヤー(TAG HEUER)｜スポーティーで親しみやすい

1860年、スイス・サンティミエで創業したタグ・ホイヤーは、スポーツウォッチの分野で常に革新を重ねてきたブランドです。精度を追求する姿勢と大胆な発想で、高級時計市場のなかでも独自の地位を確立してきました。なかでもクロノグラフ開発の功績は群を抜き、モータースポーツの世界と深く結びついています。

代表的なコレクションである「カレラ」は、1960年代に自動車レースをオマージュして誕生したスポーツクロノグラフです。シンプルで視認性に優れたデザインは、時代を超えて愛され続けています。また、四角いケースが特徴的な「モナコ」は、俳優スティーブ・マックイーンが映画で着用したことで世界的に名を広め、今なお多くのファンを魅了しています。

タグ・ホイヤーの魅力は、スポーティーでありながら日常に馴染むバランス感にあります。価格帯も手が届きやすく、「初めての本格時計」として選ばれることも多いブランドです。さらに、最新技術の導入にも積極的で、コネクテッドウォッチなど新しいジャンルにも果敢に挑戦しています。

総じてタグ・ホイヤーは、スポーツ性・革新性・親しみやすさを兼ね備えたブランドです。アクティブに毎日を楽しみ、挑戦を続ける人にこそふさわしい1本といえるでしょう。

カレラ｜10世代を超えて進化を果たしてきたタグ・ホイヤーの主力コレクション

タグ・ホイヤーのカレラは、ブランドを代表するスポーツクロノグラフです。ドライバーのために設計された視認性の高いダイヤルとシンプルなレイアウトは、誕生から半世紀以上を経た現在も変わらぬ魅力を持ち続けています。

カレラの最大の魅力は、スポーティーさとエレガンスを兼ね備えているところにあります。クロノグラフ機能を持ちながらも、無駄のないデザインによりスーツにも自然に馴染むため、ビジネスからカジュアルまで幅広く使えます。まさに「オンオフを問わず活躍する腕時計」といえます。

ブランドの歴史やデザイン性を十分に楽しめるコレクションでありながら、手に届きやすい価格帯や中古市場では流通量が豊富なところも、初めての高級腕時計として選ばれる所以です。

カルティエ(CARTIER)｜美しいデザインのドレスウォッチ

1847年にパリで創業したカルティエは、宝飾と時計の世界を結びつけた稀有なブランドです。「王の宝石商、宝石商の王」と称されるように、ジュエラーとしての美意識をそのまま時計づくりに昇華し、独自の芸術性を確立しました。

同社の大きな功績が、腕時計をファッションの一部として定着させた点です。1904年に誕生した「サントス」は世界初の男性用実用腕時計の1つに数えられ、続く「タンク」は第一次世界大戦の戦車から着想を得たデザインです。

これらのコレクションは、カルティエの美学を象徴する存在として、時代を超えて愛されています。

カルティエの腕時計は、ジュエラーの感性と時計師の精密さが融合したデザインが魅力です。華美ではなく、静かに輝く造形は、スーツスタイルにもドレスシーンにも自然に馴染みます。流行に左右されず、身につける人の立ち居振る舞いに上品な印象を添えてくれる存在です。

サントス ドゥ カルティエ｜カルティエを象徴するアイコニックデザイン

サントス ドゥ カルティエは、カルティエを代表する象徴的なモデルとして世界的に知られています。飛行家アルベルト・サントス＝デュモンのために誕生したモデルであり、スクエアなケースと、ベゼルとブレスにビスがあしらわれたデザインは、一目でカルティエと分かる個性をまといます。

その普遍的なデザイン性は、ビジネス・フォーマル・カジュアルのどのシーンにも自然に馴染み、幅広いユーザーに愛されています。

カルティエを代表するコレクションであり、豊富なバリエーションを誇るため、さまざまな選択肢のなかから選べるという点も、サントス ドゥ カルティエの魅力といえるでしょう。

パネライ(PANERAI)｜独自性のある大ぶりデザイン

1860年にイタリア・フィレンツェで創業したパネライは、精密機器や軍用機材の製造から歴史をスタートしました。1930年代以降、イタリア海軍向けに供給したダイバーズウォッチが高い評価を受け、その堅牢性と視認性の高さがブランドの礎となりました。この軍用時計のDNAは、現在のデザインにも息づいています。

パネライの最大の特徴は、大ぶりなケースと独自のりゅうずプロテクターにあります。特に代表作の「ルミノール」や「ラジオミール」は、一目でそれと分かる力強い存在感を放ちます。そのデザインはミリタリー由来でありながらも、モダンで洗練されています。カジュアルからフォーマルまで幅広く活躍し、腕元に確かな個性を添えてくれるでしょう。

シンプルながらも力強い美学を貫くパネライは、大人のライフスタイルにふさわしい腕時計として人気です。サイズ感や重厚感を楽しむファンが多く、「パネリスティ(パネライ愛好家)」と呼ばれる独自の文化を築いています。その存在感は単なる時計を超え、ライフスタイルの一部として定着しているほどです。

資産価値の面でも、限定モデルや人気の型番は中古市場でも高い人気を保ちます。

総じてパネライは、軍用腕時計の伝統、存在感のあるデザイン、そして資産性を兼ね備えています。個性を表現しながら“一生ものの腕時計”を持ちたい方にとって、理想的な選択肢です。

ルミノール｜パネライを象徴する迫力のデザイン

ルミノールは、軍用腕時計として培われた堅牢性に加え、防水性能や視認性も兼ね備えたパネライの代表モデルです。

大型のりゅうずプロテクターは防水性を高めるために作られた、パネライ独自の機構。上部のつまみを稼働させることで、りゅうずのロックが外れ、時刻を調整させることが可能です。他の腕時計ブランドにはないギミックがルミノールを選ぶ理由といえるでしょう。

スーツスタイルには重厚感を、休日のカジュアルスタイルには自然な抜け感を添えてくれます。中古市場でも安定した人気があり、長く使える“高級腕時計”として幅広いライフスタイルに寄り添う存在です。

パテック フィリップ(PATEK PHILIPPE)｜最高峰ブランド

パテック フィリップは1839年にスイス・ジュネーブで創業した、世界最高峰の高級時計ブランドの1つです。オーデマ ピゲ、ヴァシュロン・コンスタンタンと並び「世界三大時計ブランド」に数えられますが、そのなかでも特に格式が高く、時計業界の頂点に位置づけられています。

最大の魅力は、技術と美の調和にあります。永久カレンダーやミニッツリピーター、クロノグラフといった複雑機構の開発で知られる一方、「カラトラバ」に象徴されるシンプルなデザインでは、腕時計の理想形を体現しています。派手さではなく、研ぎ澄まされた高い完成度こそがパテック フィリップの真髄です。

1本の時計が世代を超えて受け継がれることを想定しているため、耐久性や修理体制にも徹底的にこだわっています。中古市場やオークションでは常に高値で取引され、モデルによってはメーカー希望小売価格を大きく超えることも珍しくありません。

生産数を厳しく制限し、1本1本を丁寧に作り上げるその姿勢は、時計を超えた芸術への敬意にほかなりません。実用性と資産性、そして精神的な価値を全て兼ね備えたブランドです。人生の節目や想いを永く残したい人にこそふさわしい、究極のブランドです。

カラトラバ｜パテック フィリップを象徴する永遠のドレスウォッチ

カラトラバは、1932年の発表以来、パテック フィリップを象徴するモデルとして高い評価を誇ります。その魅力は、流行に左右されないシンプルで端正なデザインにあります。ラウンドケースの美しいプロポーションやミニマルな文字盤は、腕時計デザインの究極の1つとされ、「腕時計の理想形」として語られることもよくあります。

カラトラバはフォーマルシーンとの相性が非常に良く、スーツやタキシードといった格式高い場面にも自然に馴染みます。その普遍的なスタイルは、世代を超えて受け継がれる価値があります。

カラトラバは、流行ではなく価値をまとう時計です。静かな美しさを大切にする人にこそふさわしい、いつかは手にしたい、永遠の定番コレクションです。

オーデマ ピゲ(AUDEMARS PIGUET)｜伝統と大胆なデザインで知られる名門マニュファクチュール

1875年、スイス・ル・ブラッシュで創業したオーデマ ピゲは、世界三大時計ブランドの1つに数えられる名門です。創業以来、家族経営を守り続ける独立系マニュファクチュールとして、伝統的な職人技と自由な発想を融合させた時計づくりを続けています。

その象徴が、1972年に発表された「ロイヤル オーク」。八角形のベゼルとビスを配したステンレススチール製のケースは、当時「高級時計＝金無垢」という常識を覆しました。大胆でありながら洗練されたデザインは、ラグジュアリースポーツウォッチという新たなジャンルを切り拓き、今もなおブランドの代名詞として輝き続けています。

そして2019年、オーデマ ピゲは新たな挑戦として「CODE 11.59」を発表。クラシックとモダンを融合させた独創的なデザインは、ロイヤル オークとは異なる文脈で“次世代のアイコン”を目指しています。ラウンドケースのなかにオクタゴンを内包する複雑な構造や、緩やかにカーブしたサファイアクリスタルなど、細部にまでブランドの革新精神が息づいています。

オーデマ ピゲの腕時計は、伝統的な職人技と革新的な発想を融合させた唯一無二のブランドです。資産価値の面でも高い評価を受け、中古市場やオークションでも高い注目を集めています。格式と個性を兼ね備えた同ブランドは、「一生もの」の腕時計を探す方にとって憧れの存在です。

ロイヤル オーク｜ラグジュアリースポーツ(ラグスポ)の元祖

1972年に誕生したロイヤル オークは、オーデマ ピゲを象徴するモデルであり、時計史に名を刻む革新的な存在です。デザインを手がけたのは、天才時計デザイナーのジェラルド・ジェンタ。彼の手によって、ラグジュアリースポーツウォッチという新しいカテゴリーが生まれました。

最大の特徴は、八角形のベゼルに配されたビスと、ケースと一体化したブレスレットにあります。さらにステンレススチールをあえて高級素材として用いたその発想は、当時の常識を覆すものでした。半世紀以上経った今でも、そのデザインは古びることなく、“現代的な完成形”として進化し続けています。

高い実用性に加え、資産価値の面でも群を抜いており、人気モデルは中古市場でもプレミア価格で取引されています。フォーマルにもカジュアルにも馴染む万能さを備えつつ、ステータス性と希少性を両立した稀有なコレクションです。

ヴァシュロン・コンスタンタン(VACHERON CONSTANTIN)｜1775年に創業した世界三大時計ブランドのなかでも最古の歴史を誇るメゾン

ヴァシュロン・コンスタンタンは、1755年にスイス・ジュネーブで創業し、パテック フィリップ、オーデマ ピゲと並ぶ「世界三大時計ブランド」の一角を占めています。260年以上にわたり途切れることなく時計製造を続けてきたその歴史は、類を見ない伝統と信頼性の証です。

ブランドを特徴づけるのは、職人技と芸術性の融合です。文字盤に施される繊細なギョーシェ彫りや、複雑機構の仕上げに至るまで、全ての工程に熟練の職人たちの手仕事が宿ります。クラシカルなドレスウォッチの「パトリモニー」や、スポーティーな「オーヴァーシーズ」まで、あらゆるスタイルでその美しさを表現しています。

資産性の高さもヴァシュロン・コンスタンタンの魅力です。特に限定モデルや複雑機構を搭載したモデルは、オークション市場で高額で取引されることも少なくありません。ヴァシュロン・コンスタンタンの腕時計は、人生の節目にふさわしい「時を超えて受け継ぐ時計」としての魅力を放ち続けています。

オーヴァーシーズ｜ヴァシュロン・コンスタンタンの伝統と現代性を融合させたラグジュアリースポーツ

1996年に登場した「オーヴァーシーズ」は、ヴァシュロン・コンスタンタンが掲げる“旅と自由”の精神を体現したラグジュアリースポーツウォッチです。マルタ十字をモチーフにしたベゼルデザインは、力強さと独創性を示しつつ、洗練された雰囲気も兼ね備えています。

最大の魅力は、高級感と実用性の共存にあります。150m防水、耐磁構造、高精度ムーブメントなど、日常からアウトドアまで幅広く対応。さらに、工具を使わずにブレスレットやラバー、レザーへと簡単に交換できるインターチェンジャブル・ストラップシステムを採用し、TPOに応じてスタイルを自在に変えられるのも大きな特徴です。

その完成度の高さから、オーヴァーシーズは近年「ロイヤル オーク」「ノーチラス」と並ぶ“三大ラグジュアリースポーツ”の一角として評価されています。中古市場でも需要が増加しており、特に限定仕様や人気リファレンスは入手困難な状況が続いています。

ヴァシュロン・コンスタンタンの伝統と現代性を融合させたオーヴァーシーズは、「一生もののスポーツウォッチ」としてふさわしい存在です。普遍的なデザインと資産性を兼ね備え、時計愛好家はもちろん、幅広いユーザー層にとっても憧れの1本となっています。

ブレゲ(BREGUET)｜時計史を切り拓いた発明と伝統を誇る名門ブランド

ブレゲは1775年、天才時計師アブラアン＝ルイ・ブレゲによってフランス・パリで創業した老舗ブランドです。時計史における功績は偉大で、トゥールビヨン機構の発明、ブレゲ針やブレゲ数字といった独自の意匠、永久カレンダーやミニッツリピーターの改良など、今日の腕時計に欠かせない多くの革新を生み出しています。

ブレゲの時計は、知性と品格を感じさせるクラシカルなデザインが特徴です。ギョーシェ彫りを施した文字盤、青焼きの針、繊細なケースラインはどれも、18世紀から続く美の遺伝子を現代に伝える意匠です。なかでも「クラシック」コレクションは、ドレスウォッチの理想形として多くの愛好家に支持されています。

一方で、ブレゲは航空時計の分野でも確固たる地位を築いています。1950年代にフランス海軍航空部隊のために製作されたパイロットウォッチ「タイプ XX(トゥエンティ)」は、その伝統を現代に受け継ぐモデルとして人気を誇ります。

なかでも「アエロナバル」や「トランスアトランティック」は、ミリタリー由来の実用性とエレガンスを兼ね備えた傑作です。クロノグラフとしての性能はもちろん、ブレゲらしい精緻な仕上げによって、スポーツウォッチでありながら高級感を失わない点が特徴です。

ブランド全体に共通するのは、芸術性と実用性の融合です。どのモデルも、長く愛用できる信頼性と美を兼ね備えており、複雑機構モデルの希少性はもちろん、「クラシック」や「タイプ XX」シリーズも中古市場において高い評価を受けています。

クラシック｜ブレゲの伝統を体現する正統派ドレスウォッチ

ブレゲ クラシックは、ブランドの哲学である“機能のなかに美を見出す”思想を体現したコレクションです。派手な装飾を排し、デザインそのものの完成度で魅せるこのモデルは、ブレゲが培ってきたクラフツマンシップの結晶といえます。

そのデザインは、華美ではなくあくまでも気品と端正さを追求したものです。スーツやフォーマルシーンに自然に馴染み、所有者の品格を引き立てます。まさに「大人のための1本」として長く愛用されるモデルです。

また、裏ぶたからは、自社製ムーブメントが生み出す規則的な鼓動を眺めることができます。精緻な彫金やコート・ド・ジュネーブの仕上げなど、職人の手仕事が生む造形美は、まさにブレゲならではの世界観です。

価格帯別の目安とステップアップ

一生ものの腕時計といっても、その価格帯はブランドやモデルによって大きく異なります。ここでは価格レンジごとに、その特徴とおすすめブランドをご紹介します。

30万円〜50万円台：エントリークラス

高級腕時計の世界に最初の一歩を踏み出すのに適した価格帯が、30万円〜50万円の「エントリークラス」です。比較的手の届きやすいレンジでありながら、しっかりとブランドの魅力や高級時計ならではの品質を体感できる点が大きな魅力です。

このクラスを代表するのがタグ・ホイヤーです。最上位に位置する「カレラ」のエントリーモデルをはじめ、スポーティーな「フォーミュラ1」やダイバーズウォッチの「アクアレーサー」など、ブランドを象徴するモデルが展開されています。モータースポーツと深い関わりを持つブランドならではのアクティブなイメージも、多くのファンを魅了しています。

エントリークラスのメリットは、単なる“入門機”にとどまらず、日常生活にしっかり馴染む実用性があることです。防水性能や精度も十分で、ビジネスからカジュアルまで幅広いシーンで活躍します。また、モデルによっては中古市場での流通量も多いため、自分に合った1本を見つけやすい点も安心材料となります。

「まずは高級時計を所有する楽しさを味わってみたい」「気軽に一生ものを検討してみたい」という方にとって、この価格帯は最適な入り口です。購入後に愛着が深まれば、次のステップアップを考える楽しみが広がります。

60万円〜90万円台：スタンダードクラス

この価格帯は、「本格的に一生ものの腕時計を手にしたい」と考える人に最適なスタンダードクラスです。デザイン・品質・ブランドの格がバランスよく揃い、長く愛用できる1本に出会えるレンジといえます。

代表的なブランドがオメガとIWCです。オメガでは「スピードマスター」や「シーマスター」といった名作があり、宇宙開発や映画『007』シリーズなどの歴史的な背景を持つ点も大きな魅力です。信頼性が高く、普遍的なデザインのため飽きが来ず、長期にわたり愛用できます。

そのなかでも、スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナルは誕生からその姿をほとんど変えていない不変のデザインが人気を集めています。

一方のIWCは「パイロット・ウォッチ」や「ポートフィノ」など、シンプルでクラシカルな美しさを持つモデルが中心です。無駄を省いた機能美は、落ち着きのある大人の腕元を演出します。特にスーツとの相性が良く、ビジネスシーンで活躍する1本として高い人気があります。

この価格帯の腕時計は、実用性とブランド性を両立しているのが特徴です。耐久性や防水性に優れているため日常使いでも安心して使用できます。

さらに、中古市場でもこの価格帯は選択肢が豊富です。状態の良いモデルを選べば、新品よりも手頃な価格でワンランク上の1本を狙えます。購入後のリセールバリューも比較的安定しており、資産性を意識する方にも安心感があります。

スタンダードクラスは、初めて“本物”を持つ喜びを実感できるステージ。デザインやブランドの歴史に触れながら、自分にとっての“相棒”を見つける楽しさが味わえることでしょう。

100万円〜150万円台：王道クラス

この価格帯は、高級時計の王道を実感できるクラスです。デザイン、技術、ブランドステータスのすべてが高い次元で調和し、「確かな一生もの」として選ばれる腕時計が揃います。所有する喜びはもちろん、使うほどに深まる満足感を得られるのが、このレンジの魅力です。

代表的なのはIWCやパネライです。IWCでは「ポルトギーゼ・クロノグラフ」や「パイロット・ウォッチ」の上位モデルが人気で、シンプルかつエレガントなデザインは大人の装いに自然と馴染みます。

パネライでは「ルミノール」や「ラジオミール」といった大ぶりなケースを備えたモデルが、手に入れられます。存在感と個性を求める方にふさわしい選択肢となります。

また、カルティエもこの価格帯で大きな注目を集めます。「タンク」や「サントス」といったブランドを代表するモデルは、ジュエラーならではの美意識を反映した普遍的なデザインです。ビジネスからフォーマルまで幅広いシーンで活躍し、性別を問わず人気があります。

もちろん、ロレックスを検討することも可能ですが、この価格帯では新品よりも中古市場が中心となります。デイトジャストやエクスプローラーといった定番モデルなら、状態の良い中古を選ぶのが現実的です。中古であってもロレックスは高い資産価値を維持しているため、安心して“一生もの”として選べます。

100万円〜150万円台の王道クラスは、「長く愛せる定番モデルを確実に選びたい」というニーズに応える価格帯です。新品・中古を問わず、歴史あるブランドの名作を選ぶことで、所有する喜びと安心感を同時に手にできます。

200万円以上：ラグジュアリークラス

200万円以上の価格帯では、腕時計は単なる道具ではなく「資産性とステータスを兼ね備えた存在」となります。この価格帯に入ると、世界的に人気のあるモデルや貴金属仕様の腕時計が視野に入り、より長期的に満足できる“一生もの”を選べます。

代表的なのは、やはりロレックスです。この価格帯では、サブマリーナーやGMTマスターII、デイトジャストといった定番モデルを新品で手に入れられるのが大きな魅力です。ステンレススチール製の人気モデルは安定した資産価値を備えており、購入後のリセールバリューも高く、長期的に安心して所有できます。

一方で、パテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ヴァシュロン・コンスタンタンといった三大ブランドは、400万円以上が中心となります。ただし“究極の一生もの”としての憧れを持ちながら、まずはロレックスやオメガ、カルティエの現実的な選択肢からはじめる方も少なくありません。

200万円以上のラグジュアリークラスは、資産性・華やかさ・ステータス性を全て満たす価格帯です。実用性とラグジュアリー性を兼ね備えたゴールドモデルや王道ブランドを選ぶことができます。

中古・ヴィンテージという選択肢も

一生ものの腕時計というと新品をイメージしがちですが、実は中古やヴィンテージの市場も非常に充実しています。「同じ予算でワンランク上のモデルを手に入れたい」「新品では手に入らない廃盤モデルが欲しい」という方にとって、有力な選択肢です。

中古腕時計のメリットと注意点

中古市場での最大の魅力は、やはり価格面でのメリットです。新品では高額なモデルでも、中古であれば手の届く価格帯に下がる場合があります。また、定番ブランドの人気モデルは中古市場でも豊富に流通しており、状態の良い個体を選べば新品に近い使用感で楽しめます。

さらに、中古市場にはすでに生産が終了したモデルが並ぶこともあります。ロレックスの旧型やオメガの歴史的モデルなど、現在では新品で手に入らない1本を選べるのも魅力です。

ただし注意も必要です。中古品は前オーナーの使い方によって状態に差があり、傷や劣化、部品交換歴があることがあります。見た目がきれいでも内部に不具合が隠れているケースもあるため、保証や整備の体制が整った販売店を選ぶことが欠かせません。

ヴィンテージ腕時計の魅力とリスク

ヴィンテージ時計は、現行品にはない唯一無二の個性を持っています。たとえば、経年変化によって文字盤の色が独特に変化したり、ケースや針に深みのある味わいが出たりします。これは同じモデルであっても1本ごとに異なる表情を持つため、所有する喜びは格別です。

また、ヴィンテージモデルは歴史的背景や希少性を楽しめる点も魅力です。特定の年代にしか存在しないデザインや機構はコレクション性が高く、なかには資産価値が上昇するものもあります。

一方でリスクもあります。古いモデルは部品がすでに生産終了していることが多いため、修理が難しく、修理費用が高額になることもあります。さらに、防水性や耐衝撃性は現行品に劣るため、日常的に安心して使うにはややデリケートな面があります。

安心して購入するためのチェックポイント

中古やヴィンテージを選ぶ際には、販売店選びが非常に重要です。正規販売店、あるいは信頼できる中古専門店であれば、真贋鑑定やメンテナンスが徹底されており、安心して購入可能です。購入前には、以下の点を必ず確認することが大切です。

また、将来的にかかるオーバーホール費用や修理費用も考慮し、総合的なコストを理解しておくことが安心につながります。これらを踏まえれば、中古・ヴィンテージは新品にない魅力を安心して楽しめます。

無理なく手に入れるための購入プラン

一生ものの腕時計は数十万円〜100万円以上と高額になることも多く、「欲しいけれど、今すぐに購入に踏み切れない」と感じる方もいるかもしれません。しかし、近年は時計専門店や正規販売店で分割払いや支払いプランが整っており、負担を抑えながら理想の1本を手にできます。

ローン購入のメリット

一生ものの腕時計は、数十万円〜数百万円と高額な買い物になることが多く、「欲しいけれど購入が難しい」と感じてしまう方も少なくありません。しかし、近年は時計専門店や正規販売店でも分割払いやローンを利用した購入方法が一般的になっています。これを活用すれば、無理なく高級腕時計を手に入れることが可能です。

ショッピングローンはクレジットカードと違い、新たにカードを作らずに分割払いができる仕組みです。カードを作る手間や時間がかからず、審査も平均6時間というスピード審査で、最短で翌日に手続きが完了します。

さらに現在、当店ジャックロードでは ショッピングローン無金利キャンペーン を実施しています。通常は金利(分割手数料)がかかりますが、今なら金利がかからず商品代金のみで購入できます。

それでは人気モデルを例にローンシミュレーションをしてみましょう。

無金利キャンペーンの活用

エクスプローラーは「探検家」を意味し、その名の通り過酷な環境にも耐えうる堅牢性や視認性を備えた、ロレックスを代表するプロフェッショナルモデルです。

ケースには最上級品質の「オイスタースチール(904Lスチール)」を使用しています。70時間パワーリザーブやクロマライト仕様のインデックス、パラクロムひげぜんまいなど、同社の先進技術が集結したモデルです。

そんなロレックスの人気モデルも、頭金あり・ボーナス加算80,000円・48回払いであれば、月々1万円台のお支払いで購入可能です。

※※表示価格は2025年10月21日時点のジャックロード掲載価格です。価格は変動する場合があります。

※それぞれの商品ページからお支払いのシミュレーションができます

まとめ

いかがでしたか？

一生ものの腕時計を選ぶということは、単なる「時間を知る道具」を購入することではなく、長く人生を共にするパートナーを見つけることに近いといえます。

選ぶときには、今回解説した視点を持ちながら、ブランドや価格帯、中古・ヴィンテージ、さらには購入プランの工夫まで理解しておけば、「自分にとって本当にふさわしい1本」を見つけやすくなります。

まずはブランドや選び方の基準を知ることからはじめ、将来にわたって愛せる腕時計をじっくり検討してみましょう。

きっと「これだ」と思える1本に出会えるはずです。